観光シーズン到来、「レストラン列車」の作り方 京都丹後鉄道の担当者が語る「食とサービス」

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──列車のデザインは何をイメージしているのですか。

デザインは数々の観光列車を手掛けてきた水戸岡鋭治氏が担当しており、上品かつ温かみのあるデザインは、天橋立に代表される「松」がテーマとなっています。

アテンダントの制服も水戸岡氏による機能性と普遍性と多様性に配慮したデザインです。どのパーツ (生地、ボタン、ネクタイ、ワッペンなど)においても、上記を意識し、色はサービスの基本である黒をベースに全体を濃色で統一しました。車内のデザインと調和した美しい形、色、素材を採用し、誰が着ても無理なく着こなせ、皆様に愛されるよう好き嫌いのないオーソドックスな本来ある姿の制服を心がけました。

アテンダントの接客については、サービスマナーの習得はもちろん最高のおもてなしを実現するため、アテンダントのサービスマナー研修をJALのCA教育担当者を外部講師として招いています。「サービスに必要なアテンダントのコーディネーション」「サービス時の連携のポイント」「サービススキルのブラッシュアップ(ワインサービス/注ぎ方/ワゴン活用法)」「デモンストレーションロールプレイ」などの研修を行っております。

あかまつ号独自のサービスも

──他の観光列車についても教えてください。料金不要の丹後あおまつ号について、車内販売をご利用になるのはどのようなお客様ですか。

メインでご利用いただくのは、旅行やお出かけで訪れたお客様です。普段使いのお客様のご利用は少ないですが、ご利用いただく場合は、コーヒーなどの軽食をご購入いただくケースがほとんどです。

──丹後あおまつ号と、料金が必要なカフェ列車の丹後あかまつ号はどのようにコンセプトを分けているのですか。

丹後あかまつ号独自のサービスとしては、乗車されたお客様への缶バッジのプレゼントのほかに、記念乗車券の発行、車内販売メニューの違いがあります。また、アテンダントの人数は丹後あかまつ号は2人ですが、丹後あおまつ号は1人です。観光で来ていただいた方の思い出に残るような、サービス提供を行っています。

安藤 昌季 乗り物ライター

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あんどう・まさき / Masaki Andou

1973年、東京都生まれ。編集プロダクション「スタジオサウスサンド」代表で、通勤電車の座席から寝台まで広く関心を持つ「座席鉄」。「鉄道ぴあ」「旅と鉄道」「AERA.dot」「週刊日本刀」などで、乗り物・歴史関係の執筆を広く手掛けるほか、鉄道キャラクター企画、ゲームデザイン、イベント主催なども。著書は「教えてあげる諸葛孔明」(角川ソフィア文庫)、「夢の新幹線 ものしり学習帳」(玄光社)「日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き」(天夢人)

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