新幹線「のぞみ」誕生30年、ちょっと気になる話 特急料金はなぜ高い?今後のスピードアップは?
2022年は、東海道新幹線「のぞみ」の運行開始から30周年の節目となる年だ。それまで最速だった「ひかり」よりも速い列車として1992年3月14日に運行を開始。最高速度を引き上げて時速270kmとした新型車両300系を投入し、従来の「ひかり」が2時間49分かかっていた東京―新大阪間を2時間30分で結んだ。朝一番の列車は名古屋を通過して速達性を確保するという、いわゆる「名古屋飛ばし」も大きな話題となった。
当初は朝晩の2往復だけだった「のぞみ」はその後、本数を増やしていった。1993年には山陽新幹線にも乗り入れ、1996年には東海道新幹線で毎時2本に。1997年には時速300km走行できるJR西日本の500系、1999年には「カモノハシ」の顔でおなじみとなった700系が登場。そして、品川駅が開業した2003年秋のダイヤ改正では毎時最大7本となり、ついに「のぞみ」が主体のダイヤに移行した。そして現在は毎時最大12本の運転が可能になった。
登場30年、新幹線の「顔」に
一部時間帯に走るビジネスパーソン向けの速達列車から、東海道・山陽新幹線の大看板となり、日本社会に欠かせない列車になったといっても過言ではない「のぞみ」。コロナ禍で利用者数は以前と比べて減っているが、3月の運行開始30周年を記念し、JR東海も1両貸し切りのアイデア募集や、記念特別企画ツアー、記念切符の発売などさまざまなキャンペーンを行う。
「のぞみ」は子どもたちの憧れの列車でもある。だが、単に「速くてカッコいい」だけではなく、30年の歴史を積み重ねてきただけあって興味深い点も多い列車でもある。この機会に、「のぞみ」のこれまでを振り返りつつ、ちょっと気になるところを紹介したい。
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