テレビの大罪 和田秀樹著
大宅壮一が言った「一億総白痴化」が流行語になったように、テレビの黎明期には「テレビなんか見ているとバカになる」という風潮があった。しかしここ20年くらいで事態は一変し、今やテレビに出ている人が「文化人」であり、「有名イコール一流」だと著者は指摘する。
統計上ではわずかな事例でも話題性が高く“絵”になることが最優先され、ごく特殊な体験が普遍的な事実であるかのように語られる。その不見識は老若男女を死に追いやり、心身の健康を害し、知性を奪い、日本に大きな損失を与えているという。ひとりの父親として、教育者として、高齢者医療にかかわる者として、テレビ的思考の再検証を期して、あえて暴論を吐く。
新潮新書 735円
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