「イカゲーム」旋風をもたらしたビジネスモデル サブスク王者・ネットフリックス急成長の20年
韓国発「イカゲーム」の世界的大ヒット
韓国発のネットフリックスのドラマ「イカゲーム」が、2021年9月17日の配信開始から28日間で1億1100万世帯で視聴されたというニュースは、世界中を駆けめぐりました。アメリカを含む90以上の国と地域で視聴数1位を記録し、同社が提供する新ドラマとして史上最高記録を叩き出したのです。
「イカゲーム」は、謎の組織に招集された多額の借金を抱える人々が、巨額の賞金を獲得すべく、生死を賭けたサバイバルゲームに挑むさまを描くドラマです。『トガニ 幼き瞳の告発』などの代表作をもつファン・ドンヒョク監督が企画、制作総指揮、演出を手がけています。
「イカゲーム」は、「ネットフリックス独占配信」に位置づけられるドラマです。同じ韓国ドラマで「愛の不時着」や「梨泰院クラス」もネットフリックスで配信されてヒットしましたが、これらは、韓国のテレビ局が製作したドラマを、ネットフリックスが放映権利を得て海外に配信しています。
しかし「イカゲーム」は、ネットフリックス側が、当初からオリジナルコンテンツとして出資し、企画から関与しています。
それゆえ、テレビ局の放送コードやスポンサーの縛りを受けないので、「ゲームに負けたら死ぬ」という際どい設定や殺人描写でも流せる、放送枠に合わせる必要がないので、1回当たりのドラマの長さはストーリーの都合に合わせてまちまちになっている、「前回の振り返り」が必要ない、などの特徴があります。
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