「ノア/ヴォクシー」発売7年目でも絶好調の訳 後発のライバルを抑えて売れている3つの理由

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10年前20年前を振り返ると、ベスト10のうち半分をミニバンが占める現在とは隔世の感がある。そうしたミニバン自体の人気の高さが、3兄弟の強さの理由の1つだと言える。

また、コロナ禍によって、「公共交通よりも自家用車」という世の動きも追い風となっているはずだ。特に家族でクルマ移動を考えれば、ミニバンがベストとなる。これもミニバン人気の一因と言えるだろう。

理由2:トヨタ「全店舗全車種併売」体制へ

2つめは、トヨタの販売体制の変化だ。2020年5月から導入された“全店舗全車種併売”である。それまでトヨタは、「トヨタ店」「トヨペット店」「カローラ店」「ネッツ店」という4種の販売チャネルを構えており、それぞれに専売車種を用意していた。

ミニバン3兄弟も、ノアはカローラ店、ヴォクシーはネッツ店、エスクァイアはトヨタ店とトヨペット店と、別々のチャネルで販売されており、それ以外のチャネルで売ることはできなかったのだ。

しかし、全店舗全車種併売となると、すべての店ですべての車種を売ることができる。これは、人気車種をすべての店舗で販売できることを意味する。販売店舗数が増えるのだから、販売数が伸びるのは、当然だ。

全店併売体制になってから発売された現行ハリアーは、先代以上に売れている(写真:トヨタ自動車)

これがノア/ヴォクシーという人気モデルの数字を伸ばすことにつながった。セレナやステップワゴンと比べて、トヨタ3兄弟の数字が伸びたのは、言ってしまえばトヨタの販売力が理由だったのだ。

エスクァイアのみ苦戦を強いられているが、これは従来ならエスクァイアを買うはずだったトヨタ店とトヨペット店のユーザーが、ノア/ヴォクシーに流れたためだろう。

しかし、最も重要なことは、“そもそもの商品力が高くなければ売れるはずはない”ということ。デビュー7年目にあっても、トヨタのミニバン3兄弟は商品力が高いのだ。

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