また、その中には前述したように対戦相手の境高校選手たちも含まれていました。同校野球部の井上翔太主将は中学時代のチームメートだった米子松蔭の松尾星哉選手を通じて西村主将のツイートを知り、自らSNSで発信したほか部員などにも拡散をすすめたそうです。のちに「自分たちとしても(春の県大会優勝校で第1シードの)米子松蔭に勝ったうえで甲子園を目指したかった」とも語り、高校生らしいさわやかなスポーツマンシップを感じさせました。
ちなみに西村主将のツイートには、2.8万件超のリツイート、3300件超の引用ツイート、6.6万超のいいねがついています。ツイートは18日に投稿されたものだけに、わずか数日でこれほどの善意が集まったわけですから、これぞツイッターの素晴らしさであり、最高の活用方法と言えるのではないでしょうか。
劇的な幕切れのあとは両校選手が涙
一方、米子松蔭高校は18日に大会への復帰を求める嘆願書を島根県高野連に提出。翌19日、鳥取県高野連は世間の声に推されるような形で、不戦敗の取り消しを発表しました。
それを受けた西村主将は、「皆さんのおかげで僕たちは大会に出場することが出来ました。感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。多くの方々の声援を胸に感謝の気持ちを忘れずに試合に臨みたいと思います。本当にありがとうございました」とツイート。ここでもツイッターが「感謝の気持ちをすぐに伝える」という重要な役割を果たしました。
そして迎えた21日の試合当日。プレイボール前のチームオーダー交換時、西村主将は井上主将に「協力してくれてありがとう」と声をかけたそうです。
試合は劇的な9回裏の攻防もあって終了後は、両チームの選手たちが涙。試合後の会見で米子松蔭の西村主将は、「出場辞退は悔しく辛いことだったが、日本全国の応援や支援のおかげでこの場にいられるので感謝しかない」と改めて謝意を示しました。
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