《プロに聞く!人事労務Q&A》「セクハラに関する規程」を作成する際の注意点とは?

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【規程に盛り込むべき主な内容】

(1)セクハラの定義
「職場におけるセクシャルハラスメント」といっても、業務時間以外の宴会の席や取引先に訪問した際など、会社内だけに限定されるものではありませんので、規程における「職場」とは就業場所だけに限らないことを規定すべきです。

(2)服務規律としての禁止行為
セクハラ行為に該当する禁止行為を記載します。行為内容については、より具体的に規定すべきでしょう。

(3)懲戒処分としての制裁行為
セクハラ行為(禁止行為)を行った者に対して厳正に処分するための規定です。

(4)相談、苦情の対応に関する事項
相談、苦情への対応について、その体制及び責任者、窓口など具体的に規定します。

(5)再発防止対策に関する事項
セクハラ事案が生じた場合の発生原因の分析、セクハラに関する事項の周知徹底を図るといった再発防止対策を講じる旨を規定します。

「セクハラに関する規程」は、作成したからといってセクハラ防止対策が万全であるということにはなりません。規程を従業員に周知させ、役員を含め全ての従業員を対象にセクハラに関する研修や講義等を行い、どのような行為がセクハラに該当するのかということを会社全体で認識する取組みを継続的に実施することが重要です。

朝比奈睦明(あさひな・むつあき)
東京都社会保険労務士会所属。1990年日本大学文理学部卒業。社会保険労務士事務所勤務を経て、2000年4月に社会保険労務士朝比奈事務所を開設。 主な業務分野は、賃金・評価制度等人事諸制度の構築、就業規則作成、社会保険事務アウトソーシング等。著書に「図解 労働・社会保険の書式・手続完全マニュアル」(共著)。


(東洋経済HRオンライン編集部)

人事・労務が企業を変える 東洋経済HRオンライン

 

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