おいでやす小田をひたすら面白がる妻の「金言」

東京進出も、M-1コンビ結成も妻の一言が…

そのネタが、優勝の粗品(霜降り明星)と同点をたたき出す結果に。しかし採点上のルールにより、粗品がファイナルステージに進み、小田は敗退。翌2020年も優勝を逃し、ついに2021年、参加資格の変更によりR-1出場権を失う。

その追い風もあってか、ピン芸人同士でコンビを組んだ「おいでやすこが」でM-1準優勝というミラクルを起こした。

結婚して1週間でレギュラー番組が終了

「こがけんと(おいでやすこがのユニットを)組むきっかけになったのは、大宮ラクーンよしもと劇場でやった“ピン芸人にツッコミ芸人がツッコミを入れる”というイベント。僕がくじでこがけんを引いて、こがけんのピンネタにぼくが後ろからワーワー言うっていうのをやったら、まぁえらいウケて

ちょうどM-1(2019)の予選が始まる時期だったんですが、奥さんにそれを話したら、『今年(M-1に一緒に)出る人が決まってないんやったら、こがくんと組んだら?』と。それで、こがけんに電話しました。もしその言葉がなければ、ほかの人と組んでいた可能性もありますね。それまで毎年ゆりやん(レトリィバァ)と出てましたし、後輩の小森園ひろしっていうピン芸人も面白いやつで、そっちと組んでたかもしれないです」

結成2年目でM-1グランプリ決勝進出。『悲劇から一転の訳ありコンビ』と言われた(「M-1グランプリ2020」決勝進出者会見にて)(写真:週刊女性PRIME)

夫が全国区へと駆け上がって行くのを、そばで見守った妻。結婚して1週間で仕事がなくなったときも、笑っていたという。

奥さんのアドバイスがうまくハマってチャンスが来たときは、『ほらほら、やっぱりそうやん!』みたいなノリで喜んでくれます。逆に仕事がないときも、悲観はしないタイプ。結婚したのが2013年なんですが、そのころちょうど1年くらい、関西でテレビの帯コーナーに毎日出ていて、芸歴12年目で初めて収入が安定していたんです。

そのタイミングで結婚したら、1週間後に番組が終わっちゃったんですよ。そのときも奥さんは、笑ってましたね。落ち込むっていうよりは、2人とも笑いごとにするタイプなんで……。芸人のギャラがなくなっても、バイトはしてたので、奥さんの収入に頼ることはなかったです。芸人同士の紹介でテレアポのバイトとかデパ地下でハム屋(の売り子)とかやりましたが、まぁあんまり得意ではなかったですね」

「怒り芸」で笑わせる夫を、支えてきた妻の笑顔。似顔絵を頼んでみたところ、小田は忙しい合間を縫って描いてくれた。大きな目の目尻が下がって、小ぶりな口元がほほ笑む。

特徴はタレ目ですね。顔はまぁタイプです(笑)。初対面のときから、『元気な人やな』っていう印象で、いつも前向きな人ですね。奥さんから見た僕の第一印象は、『目が怖かった』と言われましたけど……

出会いは、共通の友人に連れられて、一緒に僕の舞台を見にきたのがきっかけです。僕のファンだったわけではなく、たまたま来たっていう感じ。プロポーズは僕からしました。お付き合いしているときに、『結婚したい』ってポロッと言っていたのを聞いて、最終的にはこっちから

スマートフォンの画面を通したインタビュー中、けたたましいキレ芸を繰り出す鋭さはなく、「ありがたいっすね」と妻への感謝を口にする。その後、新幹線からタクシーに乗り換え、劇場へと向かって行った。質問に真摯に答える姿勢に、仕事がなくても妻と笑って乗り越えた大阪時代を忘れまいという意思を感じた。

おいでやす小田
1978年7月25日、京都府生まれ。吉本興業所属のピン芸人。2016年から2020年まで、R-1ぐらんぷりに5年連続決勝進出。同じくピン芸人のこがけんと組んだユニット「おいでやすこが」として2020年、結成2年目でM-1グランプリ準優勝。『おいでやす小田の「どストレートチャンネル」』では、楽屋での芸人同士の裏話や、視聴者からの募集企画を配信。
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