部下をうんざりさせる「朗読会議」上司のムダ 会議の「当たり前」を見直しコスト意識を持つ

拡大
縮小

なぜこうした無駄な会議は減っていかないのでしょうか? それは世の中の多くの上司が、会議とはそういうものだと思っているからです。

育ってきた会社でそれが当たり前だったから、時間の無駄という意識がないのです。ただ報告書を朗読するだけの会議であっても、それに対して「いい」「悪い」という感覚もなく、部下がどんなに退屈していても気にしません。

これまでの時代では、それでもよかったのかもしれません。しかし、今後こういう会議をする上司は厳しい評価をされていくでしょう。

なぜなら、リモートワークの浸透によって、多くのビジネスパーソンが「無駄な会議」の不毛さに気づいてしまいました。わざわざ会議をしてなくても、仕事には何の支障もないことも実証されてしまいました。

リモートワークによって、これまで以上に成果が重視されるようになり、
時間に対するコスト意識も高まりました。

成果につながらない無駄な会議をしている上司は、今後はそのマネジメントスキルに疑問が持たれ、昇進や昇給にも影響していくでしょう。

報告書を読むだけならAIでもできます。すべて読む必要もありません。情報の共有はもちろん大事ですが、要点だけかいつまんで話せばいいのです。

報告や連絡をするだけの会議は、人を集める意味がありません。要点を要約できない上司は、会議をすべきではないのです。

1人だけが喋る会議、一言も喋らない人がいる会議も不要

無駄な会議でもう1つ典型的なのは、上司がひとりで喋っている会議です。

ひとりで2時間も3時間も話してしまう上司がいますが、会議に限らず、話が長い人はダメです。

「あの人、話が長いよね」

そう言われた瞬間、終わった、と思ってください。要点を簡潔に言えない、話がまとまってない、同じ話を何度も繰り返す、何が言いたいのかわからない、これらはすべてNGです。

それでは話は伝わないし、相手がうんざりした時点で、もう話を聞いていません。話すだけ時間の無駄です。

次ページそもそも人間は、他人の話をあまり聞きたくないもの
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT