「雇用に不安を感じる人」が陥る間違った発想法 生き残れない総合職と専門職、目指すは「T型」
人事というのは、法規の知識だけあれば、できる仕事ではありません。
さまざまな要請や事情をかんがみながら、最善の道を探ることが重要になります。そのためには、豊かな社会経験や幅広い知見が必要です。
経理にしても、簿記や公認会計士の資格を持っているだけでは務まりません。
これはどんな職種においても同じでしょう。
建築士や薬剤師など、仕事をするために必要不可欠なケースは別として、資格を取れば、その職業で成功し、将来が安定するわけではないのです。
しかし、逆に資格を持っていなくても、専門分野で活躍している人は大勢います。
資格を取ることが悪いわけではありませんが、勉強する時間や金銭的コストに見合った価値があるのか、慎重に検討したほうがいいでしょう。
専門性とは、現在の仕事の延長線上にあるもの
私が「専門性」と呼んでいるのは、現在の仕事の延長線上にあるものです。そうしたスキルであれば、毎日の仕事の中で磨いていけます。
経理であれば、「数字に強い」という長所を磨き、マネジメント力も高めれば、CFO(最高財務責任者)という道があります。
技術者であれば、専門技術にプラスして、幅広い知見を獲得していけば、CTO(最高技術責任者)という道があります。
営業力を磨き、「営業のプロ」としての発信力も高め、講演や著作活動で自身の価値を高めている人も多くいます。
さらに、2つの専門性を併せ持つ「Π(パイ)型人材」になれれば、あなたの市場価値は何倍にも大きくなります。
人事の分野でも「人事」と「映像」という2つの専門性を掛け合わせ、採用ビデオを作り、業績を大きく伸ばしている人もいます。
先の見えない不安定な世の中を生き抜くためには、こうしたキャリアビジョンを描いて自分自身に「安定」を持たせていくことが重要です。
自分は「何屋さん」なのかを定義すること、足りない部分を補っていくことが、その出発点となります。
自分の武器になるものは何か? どこでも通用するマネジメント力はあるのか?
まずは、この2つを意識して、専門性と総合力を併せ持った「T型人材」を目指しましょう。
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