温室効果ガス25%削減に挑む--環境に優しい複写機を追求するリコー、トナーの材料も進化

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 が、ハードルは、製造コストが高いこと。そこで低価格で安定確保できるトウモロコシの品種を探すと同時に、コストとの兼ね合いからバインダー樹脂に用いるトウモロコシの使用比率を25%にとどめた(75%分は石油)。技術確立から3年後の昨11月、植物由来トナーは、ようやく製品化。モノクロ複合機に植物由来トナー専用機をラインナップした。

トウモロコシの使用比率を25%に抑えたことで、チャージ料は従来のトナーより1枚当たり0・4円高い6・5円だが、環境への意識の高い企業から引き合いは多い。現在の目標は月販1000~1500台だ。

リコーでは引き続きコストダウンの研究を進めており、「トウモロコシ比率100%でも稼げるトナーを目指している」(小番氏)。近未来のオフィスでは、コピー済み用紙からトナーを引き剥がす機械を活用することでコピー紙を繰り返し利用し、回収されたトナーの処理過程のCO2排出をゼロにすることもできるわけだ。CO2排出規制が強化される中で、リコーのこの提案は多くの企業に受け入れられるようになるかもしれない。

■リコーの業績予想、会社概要はこちら


(前野裕香 =週刊東洋経済)

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