iPadがついにお披露目、電子書籍・携帯ゲームの革命児となるか
早朝、曇り空のサンフランシスコ。大型展示場・モスコーニセンター前のヤーバ・ブエナ芸術センターに、黒山の人だかりが。テレビ中継車もずらりと並んでいる。1月27日、午前10時からアップルの新型タブレットPCが発表されるとの情報で、例年以上に注目を集めているアップルの発表会。
「朝8時半から待ってる。絶対にどんなものか見たい」と、帽子とコート姿のマイク。彼は普通の大学生だ。生中継画像を熱心にのぞき込んでいたスティーブンは、向かい側で開催中の別の技術系イベントに参加予定の会社員だ。「iPhoneを持っているが、ウワサのタブレットPCはどんな製品で、いくらぐらいなんだろうか」と興味津々の様子。
ヤーバ・ブエナ芸術センターの外だけでなく、内側も観客で一杯だ。前評判が高かったため、入場者の人数制限が行われ、世界各地域ごとに入場人数枠も決められていた。このため中に入れないジャーナリストたちがたくさん外で会場を取り巻いている。
黒いセーターとジーパン姿のスティーブ・ジョブズが現れると、会場の人たちが立ち上がり、一斉に拍手が沸き起こる。
「今日初めて見せたいものがある。僕たちはアイパッドと呼んでいる」とジョブズが発表。iPadはスマートフォーンとラップトップの間に位置する製品で、インターネットを見たり、Eメールを送ったり、写真やビデオ、音楽が聴け、さらにゲームや電子書籍端末としても使える--と、ジョブズはソファに腰掛けiPadを使い、とても満足そう。