原油先物価格が暴落、ついに史上初のマイナス  一時1バレル=マイナス40ドル超になったワケ

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米取引時間の原油先物は暴落し、米WTI原油先物の期近5月物は史上初めてマイナス圏に陥った。カナダ・カルガリー近郊で2014年7月撮影(2020年 ロイター/Todd Korol)

[20日 ロイター] - 米取引時間の原油先物は暴落し、米WTI原油先物の期近5月物は史上初めてマイナス圏に陥った。需要急減を受け米オクラホマ州クッシングの原油受け渡し場所の貯蔵施設が間もなく満杯になると予想される中、買い手がほぼ完全にいなくなった。

米WTI原油先物の期近5月物<CLc1>の清算値は306%(55.90ドル)安の1バレル=マイナス37.63ドル。一時はマイナス40.32ドルまで下落した。

6月物<CLc2>の清算値は16%安の1バレル=プラス20.43ドル。

5月物の期限は今月21日。5月物と6月物の差<CLc1-CLc2>は一時60ドルを超え、過去最大を更新。清算値ベースでは51.90ドルとなった。

北海ブレント先物<LCOc1>の清算値は9%(2.51ドル)安の25.57ドル。

世界的な原油需要が30%減少する中、オクラホマ州クッシングの原油貯蔵施設はあと数週間で満杯になると予想されており、5月中に納入しなければならない5月物の需要は完全に枯渇した。

米エネルギー省のデータによると、クッシングの貯蔵施設は現在は69%が利用済み。4週間前は約50%だった。

リポウ・オイル・アソシエーツのアンディ・リポウ氏は「クッシングの貯蔵施設は確実に満杯になり、向こう数カ月は満杯の状態が続く」と予想。「減産が後手に回ったため、世界中で膨大な量の余剰原油の貯蔵場所が不足する事態になっている」と述べた。

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