西武多摩川線、知られざる「飛び地路線」の実像 実は西武線でいちばんホットな路線かも
こういうわけで、西武多摩川線は言っちゃ悪いが地味なのだ。だから沿線に暮らしていると、西武鉄道から忘れられちゃいないか、とバカバカしい不安を抱いたりもする。というわけで、改めて西武多摩川線を取材してみることにした。
「正直なところ、この会社に入ってから多摩川線に来たのは2回か3回くらいですからね。ここに来てびっくりしたのは、休日と平日でダイヤが同じこと。日中はずっと12分ヘッドで行ったり来たりしているだけなんですよ」
そう笑いながら答えてくれたのは、多摩川線管理所の所長を務める五味田寛さん。取材に同行してくれた西武鉄道の広報担当者も「確かに取材依頼とかがなければなかなか来る機会はないですねえ」と横でうなずく。うーむ、なんだか嫌なムードだ……。
話題に上がる機会が多い?
「でもね、多摩川線はウチの中でも結構盛り上がっている路線なんですよ。たぶん本社でも話題に上る機会が多いと思うんです」(五味田さん)
広報氏はまたも横でうなずく。
「去年の秋にラグビーのワールドカップ(W杯)があったじゃないですか。会場の1つになった東京スタジアムは、多摩川線の多磨駅も最寄り駅なんです。試合の日には夜遅くまで日中と同じ12分間隔で運転しまして、開会式と開幕戦の日には4000〜5000人くらいのお客さんが来てくれました」(五味田さん)
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