回転ずしスシロー、勝ち残りへ新たな一手 100円ずし強化の一方でラーメンやパフェも販売

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回転ずし業界は、これまで以上に競争が激化している。ここ数年、2ケタ増ペースで増収が続いてきたスシローの業績も、直近の2013年9月期は7%増収にとどまった。

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今春に投入される新商品

「かっぱ寿司」を運営する業界2位のカッパ・クリエイトホールディングスは、本業の儲けを示す営業利益が2014年2月期は21億円の赤字に転落する見通し。2012年秋ごろから実験的にネタを大きくするなど、各種のキャンペーンを展開しているが、根本的な立て直しには至っていない。

2013年11月には、コメ卸の神明が主導する形で、カッパと業界5位の元気寿司が経営統合を前提とした業務提携を発表した。2社合算の売上高は、スシローに匹敵する規模となる。

攻勢をかけるゼンショー

さらに、ゼンショーホールディングスが展開する「はま寿司」が攻勢をかけている。同HDが運営する牛丼チェーン「すき家」の競合が激化する中、今年2月に最大301億円の増資を発表。高い客単価が見込める回転ずし業態の出店を加速させる構えだ。

豊﨑社長は「業界でナンバーワンになって、マイペースで走っている部分があった。周りのスピード感を見ながら、先頭を走り続けられるよう、商品の調達力、開発力に磨きをかける」と意気込む。

折しも、スシローでは2月末に、豊﨑社長と二人三脚で同社の成長を支えてきた加藤智治氏が専務を辞任したばかり(参考記事:「スクープ!スシローのナンバーツーが退社」)。今回の新商品で、まずは消費増税という逆風をを乗り切れるのか。一枚看板となった豊﨑社長の手腕が問われている。

(撮影:大澤 誠)

猪澤 顕明 東洋経済 記者

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いざわ たかあき / Takaaki Izawa

1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、民放テレビ局の記者を経て、2006年に東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などに在籍。2017年に国内のFinTechベンチャーへ移り、経済系Webメディアの編集長として月間PVを就任1年で当初の7倍超に伸ばす。2020年に東洋経済へ復帰、「会社四季報オンライン」編集長に就任。2024年から「東洋経済オンライン」の有料会員ページを担当。

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松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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