永遠の17歳「かにぱんお姉さん」を知ってますか 最初は正社員ではなく「パート採用」だった
かにぱんは、その名のとおり、カニの形をしているが、パンに入っている切れ込みをちぎっていくと、動物や虫、鳥、機械などさまざまな形に変身させることができる。これが知育に役立つと思い、オファーを快諾。以来、幼稚園や商業施設、観光地などで開催している。
「『かにぱん教室』では、かにぱん絵描き歌や紙芝居など内容も盛りだくさんで好評なんです。これまで延べ300回は開催していると思います。口コミで浜松市内のみならず、近隣の市町村、県外へとどんどん広がっていきました」
変わったところでは、はままつフルーツパークで『桃とかにぱんがピンクの共演!?』と題して、桃の収穫体験やフルーツサンド作りのイベントとコラボしたり、地元の旅行会社がかにぱんお姉さんとカニを食べに行くツアーを企画したりもした。ここまでくると、かにぱんのPRというよりは完全にタレント化している。
キー局の番組に出演するのが目標
人気に拍車がかかったのは、かにぱんお姉さん自身のキャラであることは言うまでもないが、会社の制服姿から2017年10月に現在のド派手な衣装にチェンジしたことも大きい。
「NHKの歌のお姉さんを意識したんですけどね(笑)。制服でやっていたときと子どもたちの反応がまったく違いました。衣装は楽天で買ったものをカスタマイズしています。帽子に付いているカニは、裁縫が得意な同僚に作ってもらいました。バッグは会社にあったかにぱんのクッションに紐を付けただけなので何も入らないんです。たくさんの夢が詰まってますが(笑)」
広報担当を超えたタレントとしてのかにぱんお姉さんにいち早く目をつけたのは、静岡ローカルの静岡朝日テレビだった。2017年12月にピエール瀧がMCを務める『ピエール瀧のしょんないTV』からオファーを受けて出演したところ、大きな反響があった。以来、番組が終了する2019年3月まで何度も出演した。冒頭でも触れたお笑い芸人の霜降り明星とは、彼らがまだ売れる前からネットTVで共演していた。
「私も前から霜降り明星のことは知っていました。粗品ちゃんは面白いと思っていましたが、せいやのギャグがイマイチだな……と思っていて(笑)。OA中に面と向かって『それで笑う人いるの?』って言ったんです。放送中ずっとせいやとほぼガチのケンカみたいになって。それが面白い!って。
彼らがM-1グランプリのときは純粋に応援しました。M-1王者になったことで、共演したYouTube動画の再生回数が一気に上がり、私の知名度も上がりました(笑)。まるで便乗商法ですね」
現在は、静岡朝日テレビ『霜降り明星のあてみなげ』にほぼ準レギュラーで出演。ほかにも関西ローカル局から出演オファーが来たりしている。さらに、2019年1月には、ロッテリアとかにぱんのコラボ商品「かにぱんと紅ずわいがにのクリーミーコロッケバーガー」が数量限定ではあるが全国の店舗で発売され、公式PRキャラクターに任命された。
【2020年4月6日13時00分追記】初出時、コラボ商品の販売エリアに誤りがありましたので、上記のように修正しました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら