メーガン妃の「王室離れ」が至極まっとうな理由 マイノリティーゆえ苦しめられてきた

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「メーガン妃が必要としていたサポートを、王室では得られなかった」と、ロンドンに住むキャロル・レンゴロは言う。彼女は南アフリカで育って王室の大ファンとなり、現在は2人の子供の母親だ。「王室の人たちが人種差別について発言するのを聞いたことがないし、メーガン妃の側に立って、彼女を守ろうともしていなかった。メーガン妃はずっと1人ぼっちだった」。

タブロイド紙のコラムニストたちは、8日のヘンリー王子夫妻による発表に対して、ショックと怒りを表明した。そして、夫妻が何よりも「わがまま」で「狡猾」で「偽善者」であり、「ひどい判断の過ち」を犯していて、「王室を堕落させようとしている」と責めた。

「批判のふりをして嫌がらせをする」

デイリー・メール紙のコラムニストのピアーズ・モーガンはこう記した。「私はこれまでにも、王室の恥ずべき行いをいくつか見てきた。しかし、傲慢さと特権、欲望と意図的な無礼さの点で、『サセックス公爵夫妻』の今回の行動はほかとは比べ物にならない」。

彼は続けてこう書いた。「私が夫妻の肩書をカギカッコでくくったのは、その肩書があまり長く存在しないことを心から願うからだ」。

黒人の人気コメディアン、ジーナ・ヤッシャーは、モーガンのコラムについてツイッターでこうコメントした。「黒人なら誰もが、こうなるってわかっていたよ。批判のふりをして、しょっちゅうキツイ嫌がらせをする」。

モーガンもこれに応えた。「ジーナ、バカなことを言わないでくれ。メーガン・マークルへの批判は、彼女の肌の色とは何の関係もない。関係があるのは、われわれの王室に大きなダメージを与えている彼女の恥ずべき行動だけだ」。

レンゴロの13歳の娘、シェゴは違う見方をしている。彼女はメーガン妃に憧れており、いつの日か、ロサンゼルスで女優になりたいと思っている。シェゴはメーガン妃が王室から距離を置くという決定にがっかりしているが、そのような「勇敢」で「パワフル」な決定を下した彼女のことを誇らしく思うと言う。

(執筆:Ceylan Yeginsu、翻訳:東方雅美)
(C)2020 The New York Times News Services

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