NHKで話題、「荒川決壊」が鉄道に与える深刻度

台風19号でも地下鉄銀座線は動いたが・・・

前日は暴風の中動いていた銀座線のほか、東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄大江戸線など、全営業区間が地下の路線で、風雨による被害がないはずの路線も運行停止となったのである。

同日朝7時には、東京メトロ、都営地下鉄とも運行開始となったのでほとんど話題にならなかったが、実はこの点に今後首都圏を襲うかもしれない大水害への対処のカギが存在する。

始発から地下鉄運行停止の理由は、設備の点検や安全確認作業等のほか、台風が通り過ぎてから荒川の水位が上昇し、氾濫の可能性が高まったためである。

13日に水位が上がり始めた

都心を流れる川のうち、神田川、古川、目黒川といった中小河川は、雨が降ると一気に増水し、降りやめば比較的すぐに水位が低くなる。

隅田川は荒川との分岐地点に岩淵水門、江戸川は利根川との分岐地点に関宿水門があり、流水量の調節ができる。

多摩川水系はこのとき、二子玉川や武蔵小杉などで氾濫したが、13日午前中のうちにかなり水が引いた。

こうした河川よりはるかに長く、流域面積(雨が降ったらその川へと水が流れる土地の面積)が広大な荒川は、下流部で13日未明、水位が上がり続けた。

実際筆者は13日朝に多摩川、昼前から荒川各地を車で見て回ったが、朝の多摩川は、前夜から未明のピーク時に冠水した河川敷グラウンドなどでもすでに水が引き、その部分一帯は泥沼のようになって広がっていた。荒川はそれと対照的に何カ所かで越流まで数mの所まで迫っているのに直面することになった。

国土交通省荒川下流河川事務所では、荒川の洪水ハザードマップ(「荒川浸水想定区域図」)を作成している。

それによれば、都心部の東側半分、おおざっぱにいえば山手線・新橋―東京―上野―田端および京浜東北線・赤羽を結ぶラインより東側ほぼすべて(近年埋め立てた湾岸部を除く)、それに板橋区の都営地下鉄三田線・蓮根―西高島平間周辺が、浸水想定エリアとなっている。

詳しい浸水想定エリアと東京メトロの防災対応は、2018年8月29日付記事(豪雨の「水没リスク」、都内地下駅の対策は?)で述べたことがあるが、一部の区でその後ハザードマップが改訂され変更点もあるので、以下浸水リスクがとくに高い駅だけを挙げておく。

荒川氾濫で地上の浸水深となる地下鉄駅

・5メートル以上
北千住(千代田線・常磐線各停)
・3メートル以上
町屋(千代田線)、入谷(日比谷線)、新御徒町(大江戸線など)
西大島・大島(新宿線)、王子神谷・志茂・赤羽岩淵(南北線)、浅草・南千住・青井・六町(つくばエクスプレス)
(各区のハザードマップから最悪ケースの筆者の読み取りによる。地下鉄の地上ホーム駅を除き、JR・つくばエクスプレスの地下駅も含む)
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