ランボルギーニをサーキットで走らせてみた ウラカンEVOは扱いやすくてもナンパじゃない

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その最新作が、今春、日本上陸を果たしたマイナーチェンジモデル「ウラカンEVO」だ。EVOは、空力特性や車両統合制御、エンジンスペックなど全面的なアップデートが加えられ、万能選手が目指されたウラカンの理想像を追求したものといえる。

最大のポイントは、ウラカンの最強仕様だった「ウラカン・ペルフォマンテ」と同じ640psのスペックのエンジンに加え、後輪操舵と4輪に作用するトルク・ベクタリング・システムを含めた新車両統合制御機能の「ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インタグラータ(LDVI)」が採用されたことにある。

簡単に言えば、最もパワフルなウラカン用のエンジンを積みながらも、これまで以上に運転し易いだけでなく、運動性能にも磨きがかけられたということなのだ。さらに空力特性が向上されたエクステリアは、ペルフォマンテ同様にエキゾーストパイプの位置が高められ、よりアグレッシブさを増している。

サーキットコースで本格的なスポーツ走行

今回の試乗は、顧客に最新モデルでスポーツ走行を体験してもらうイベント「ランボルギーニ・エスペリエンザ」と同様の内容で、富士スピードウェイで実施された。インストラクターによる先導車付きサーキット走行となるが、安全マージンを確保しながらも積極的なドライビングを行っていくので、EVOの進化を理解できるように配慮されている。

早速、サーキットコースにコースインし、アクセルを開けていく。第一コーナーまでのわずかな距離でも、強化されたウラカンEVOの心臓は、脱兎のごとく俊敏な加速を見せる。放たれるパワーと共に高まるサウンドに、心躍らない人はいないだろう。そのパフォーマンスに圧倒されそうになりつつも、ドライビングが楽しめるのは、ウラカンEVOが適切なインフォメーションを与えてくれることにある。

ウラカンEVOのバック(写真:LEON編集部)

進化版のEVOになっても、ウラカンの持つ素直な一面は、失われていない。1周目の慣熟走行を終えた後、ランボルギーニの走行モードセレクト「ANIMA」を通常走行モードである「ストラダーレ」から、スポーツ走行向きの「スポーツ」へとチェンジ。EVOに与えられた車両制御システム「LDVI」は、各部のセンサーからのデータを分析し、ドライバーの次の動きとニーズを予測し、車両の全体のコントロールを行う優秀なナビゲータなのだが、モードポジションの違いでもアウトプットを変化させる。

最も変化を感じたのはコーナリングだ。後輪の舵角を増やすことで路面に吸い付くような動きが強まり、よりシャープな動きとなる。ステアリングやシートを通して、タイヤの動きはよりダイレクトに伝わってくる。

少しスピードレンジがあがれば、EVOからの回答も変化していく。今回は、試さなかったが、上級車向けのサーキットモードとして「コルサ・モード」も備えており、よりシャープな動きとなるという。そこまでの領域を堪能するには、一定以上のドライビングスキルが求められるのはいうまでもないが、スポーツモードでも十分以上に刺激的で、その先の領域が存在することを垣間見せてくれた。

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