上智大学で学ぶ世界最高水準の「交渉術」とは? ハーバード・ロー・スクール交渉プログラム
交渉力は訓練によって高められる
「日本人は交渉が苦手」とよくいわれる。実際に、交渉がうまく進まずに忸怩(じくじ)たる思いをした経験があるビジネスパーソンは多いのではないだろうか。中には、「自分には交渉の能力がない」と諦めてしまっている人もいるかもしれない。
しかし、交渉術などを研究する上智大学法科大学院の森下哲朗教授は、「交渉スキルは知識や訓練によって、間違いなく高めることができる」と断言する。
「交渉というと、勘や気合、勝つか負けるかといったことを連想しがちですが、それほど単純なものではありません。交渉とは、人が何らかの合意を目指して働きかけるありとあらゆる場面に存在します。ビジネスや外交はもちろん、さまざまな場面で交渉力は必要とされ、交渉力を高めるには、基本的な考え方や注意点、進め方、さらには、難しい交渉に対処するための方法を理解し、練習することが不可欠です」(森下教授)
森下哲朗教授
日本でも交渉術についての書籍は多数出版されており、セミナーなども数多く開催されている。しかし、日本は残念ながら、交渉学の研究や教育において海外に大きな後れを取っているという。
「日本では、『交渉学』をテーマとしている研究者はいるものの、独立した学問分野として体系立てられているとは言いがたい。一方で、海外の高等教育機関では交渉学や交渉論は主要科目の1つであり、交渉学だけを専門として研究、教育している人がたくさんいます」(森下教授)
中でも、交渉学の研究、教育の分野で世界をリードしてきたのが、米ハーバード・ロー・スクールにあるProgram on Negotiation at Harvard Law School(以下、PON)だ。『ハーバード流交渉術』(原題”Getting to Yes”)と題する交渉の名著を目にしたことがある人もいるかもしれない。
30年以上の歴史を持つPONは、世界最先端の交渉学専門組織。ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、タフツ大学の共同事業だが、拠点はハーバード・ロー・スクールにあり、ここで多くの教員や研究者が交渉術の研究や教育を行っている。


AI時代に価値を生む「データと対話」の思考術
今「他者に寄り添う」リーダーが社会に必要な理由
「留学と就活の両立」を上智が実現できる納得の訳
GXリーダーを「全て英語で」育てる新学科を開設
組織で戦う人材に必須な「挑戦者魂」の身に付け方
上智地球市民講座が導く「人生100年時代」の学び
上智のSDGsが示す「大学が果たすべき責任」とは
人生100年時代」理想の生き方に必要な学びとは
上智「データサイエンス大学院」の現在地と未来像
日本の食事情「SDGsの意識」を無視できない理由
「デジタル教育はスキル習得ではない」その真意
産学連携で切り開く「日本のモノづくり」再興の道
ロッテHD・玉塚元一が求める「新時代の人材」とは
上智大「データサイエンス特化大学院」新設の理由
元人事官が語る「世界を支える仕事の対価」とは
国際会計基準の学びで見える「企業の成績表」
データサイエンスを「必修化」する上智の狙い
あおぞら銀行が「上智大学内」に移転、その意義
「AI翻訳あれば英語学習不要」が的外れなワケ
「国連で働きたい」と「国際貢献がしたい」は違う
マネックス松本大「学び続けなければ勝てない」
経営層が今、大学で「教養」を学びたがる理由
人類を持続可能にする次世代を育成できるか?
国際貢献の舞台で「本当に使えるスキル」とは?
コロナ禍でも「海外とZoom」授業、上智の挑戦
上智で緒方貞子が説いた「異質な環境」の重要性
国際公務員に「確固たる動機」が必要な理由」
スーダンで国外退去令、国連職員が取った行動」
上智大学で学ぶ、投資家を動かす「統合報告書」
日本の教育機関初、上智がタイに会社設立
事務総長ら国連幹部が上智大学を訪れる理由
上智大学が目指す「国際的な教養力」の本質
「上智×ANA×海外大」の連携講義がスゴい
上智大学が教える「国際公務員」への第一歩
