「ガラクタ置き場」が変身、鉄道高架下の新提案 東京メトロ綾瀬駅、短期間でオープン

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壁面には「C19」と大きく書かれている。これは千代田線の19番目の駅、すなわち綾瀬駅を示している。東京メトロの利用者ならおなじみのマークだろう。店内が緑なのも千代田線をイメージしてのこと。鉄道マニアでなくとも、なんとなくウキウキする空間だ。

調理器具などもそろっているのが特徴の1つ(写真:ハウスプラザ)

このようなユニークなインテリアに加えて、ホワイト・ボード、大型モニター、キッチン、調理器具、食器、テーブル、いす、撮影機材などさまざまな設備や備品がそろっている。つまり、会議、合宿、飲み会、パーティー、撮影、ゲーム大会、教室をはじめ多様な目的に使えるわけだ。例えば午前中は企業の研修、午後はフラワーアレンジメントスクール、夜はミニ同窓会といった具合に1日に何組もの客が利用する。通常は1~2回転、多いときには4回転もするという。

もっとも、商店街の活性化を狙っている東京メトロなど3社にとって最重要事項は回転率を高くして儲けることではない。大勢の客に足を運んでもらい、客同士、あるいは客と商店、店同士などの新たなつながりを生むことだ。例えば、レンタルスペースができたのを見て、さっそく近所の飲食店がケータリングサービスをしたいと申し出た。レンタルスペースと飲食店の新たなつながりが生まれたわけだ。

付き合いの密度が深まる

ケータリングサービスが始まれば、利便性が高まることでパーティーを目的にした利用が増えるかもしれない。すると、今度は近所の酒屋などの売り上げも上がる。つまり、レンタルスペースを通じて酒屋と利用者とのつながりも生まれるわけだ。

数軒先には保育園がある。レンタルスペースができたことで、園児の家族同士が利用するケースも出てきたという。レンタススペースなら子どもが騒いでも周りに気兼ねしないですむ。集まれるスペースができたことで、付き合いの密度も深まっていく。

カルチャースクール、チャレンジショップ、ワークショップ……。その他にもつながりやコミュニティーの誕生を期待できる使い方はたくさんある。コミュニティーができれば、集まる機会が増え、商店街に賑わいが戻ってくるはずだ。

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