米GMが描く“小粒”な日本戦略 「シボレー」「キャデラック」の新型車が登場
ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMジャパン)は12月4日、「シボレーコルベット」と「キャデラックCTS」の新型車を発表した。
「シボレーコルベット」は6.2リッターのV型8気筒エンジンを積んだスポーツカーだ。従来モデルからシャシーやパワートレインを一新したほか、エンジンには燃費効率を高めるため、巡航速度では4気筒のみを作動させる気筒休止システムを採用した。これにより同系統のスポーツカーである日産自動車の「GT-R」に比べ2割強燃費がいい。
プレミアムブランドの一つである「キャデラックCTS」は従来モデルと比べて、全長を長く、車高を低くすることで安定性を高めた。アルミ素材の多用などにより車重も7%軽量化。さらに駆動系は従来のV6エンジンから2リッターの4気筒直噴ターボエンジンに変えて効率化を図った。
価格は「シボレー コルベット」が8%の消費税込みで929万円からで、「キャデラックCTS」が599万円から。来年4月以降に販売される予定だ。
日本では存在感が薄い
米GMはトヨタ自動車、独フォルクスワーゲンに次ぐ、世界3位の自動車メーカーだ。2012年の販売台数は928万台。「シボレー」や「キャデラック」、「ビュイック」といったブランドで世界140カ国以上に展開している。
ただ、日本での存在感は極めて小さい。GMジャパンが現在取り扱っている車は「シボレー」「キャデラック」の2ブランド。これら2つを合わせた2012年度の販売台数は約1200台だった。日本自動車輸入組合によると、同年度の外国メーカー製乗用車販売台数は約24万台であり、微々たるシェアだということがわかる。
GMの日本国内での販売台数は、90年代半ばに約4万を記録したのをピークに減少。しかも現在日本では発売していないGM傘下の独オペルが大半を占めていた。
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