「反社勢力」との取引、現場は危険だらけ 解消したくても解消できない事情

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11月29日、金融機関にとって反社会的勢力との関係解消が急務になっているが、融資回収などの現場では、金融機関の担当者に危害が及ぶ懸念があるなど、容易に解決できない問題が山積している。写真は2011年4月、都内で撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 29日 ロイター] -みずほ銀行が暴力団組員向け融資を放置していた問題を契機に、金融機関にとって反社会的勢力との関係解消が急務になっている。しかし、融資回収などの現場では、金融機関の担当者に危害が及ぶ懸念があるなど、容易に解決できない問題が山積している。

反社会的勢力の定義や線引きも難しく、むやみに対応を強化すると、「反社勢力」とは無関係な個人や企業の金融取引にも支障が出かねないリスクもはらんでいる。

現場は危険と隣り合わせ

「うちの口座に、ある暴力団組長とその家族で1億円近い預金がある。でも、とても怖くて手出しなんかできない」――。関東のある金融機関の役員はこう打ち明ける。

金融機関は融資や口座開設の取引開始時に、自らが持つ「反社データーベース」で、顧客の属性をチェックする。しかし、取引開始後に暴力団関係者との付き合いが判明するなどして、「反社認定」に至ることがあるという。

この際、顧客との取引解消の交渉に当たるのは、支店や営業部に勤務する現場の担当者らだ。その後の展開次第では、行員の家族への危害も心配される事態に陥りかねないリスクもはらむ。

大手行関係者によると、融資先が反社関連と判明したため取引を断ったところ、家にペンキを塗られたり、毎朝、家の前に飲みかけの缶コーヒーが置かれていたなどのケースは枚挙にいとまがないという。

先の金融機関役員も、かつて暴力団関係者の融資を断った際、「雨の日の駅のホームは滑りやすいから気をつけなよ」と言われ、恐怖を覚えたという。

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