「JR、阪急、阪神」競合区間のベスト路線は? 「大阪―神戸間」は運賃と時間以外に要因あり
大阪と神戸を結ぶ阪神間には北から阪急神戸本線、JR神戸線(東海道本線)、阪神本線が走っている。長年にわたり、これら3路線は「ライバル関係」と言われてきた。
しかし、所要時間、運賃だけで路線を選ぶと、落とし穴があるのも事実だ。今回は所要時間や運賃だけでは見えてこない阪神間の鉄道事情をレポートする。
所要時間はJR、価格は阪急、阪神という構図は変わらず
まず、阪神間を走る鉄道路線の現状について確認したい。阪神間には北から阪急神戸本線(梅田―神戸三宮間)、JR神戸線(東海道本線)、阪神本線(梅田―元町間)が走っている。いずれの路線も大阪側は「キタ」と呼ばれるエリアから出発し、神戸の中心地である三宮まで乗り入れる。2018年7月時点での、阪神間の所要時間と運賃は以下のとおりだ。
JR:大阪―三ノ宮間 所要時間:21分(新快速)、27分(快速)、運賃:410円
阪神:梅田―神戸三宮間 所要時間:31分(直通特急)、運賃:320円
阪神間を最も速く結ぶのがJR神戸線の新快速だ。新快速は特急列車にも引けをとらない最高時速130kmで走破する。新快速に対して、阪急特急の最高時速は115km、阪神特急の最高時速は106kmと10km以上も差がついている。
また、路線環境でもJRと阪急、阪神は大きく異なり、JR神戸線は複々線に対し、阪急、阪神は複線となっている。JRは2005年に発生した福知山線脱線事故を教訓にややスピードダウンをしたものの、所要時間におけるJRの優位性は変わっていない。
一方、阪急、阪神の強みは運賃の安さだ。JRと比べると90円も安い。また、阪神、阪急が販売している土・休日回数券(阪神は土・休日割引 回数乗車券)を使うと、通常運賃の2~3割引で利用できる。JRも昼間特割きっぷを販売してきたが、2018年9月30日に発売終了が決定している。
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