「飲むクリスピーサンド」、不思議飲料の衝撃 ハーゲンダッツ、人気商品を丸ごとシェイク

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クリスピーサンドを丸ごとミキサーにかけ、シェイクにする(筆者撮影)

基本形は、クリスピーサンドを丸ごとミキサーにかけたシェイクに、半分にカットしたクリスピーサンドやトッピングをプラスしたものだ。シェイクは700円(ベリーのみ800円)だが、パフェは1296円と価格的にもぜいたくなだけあって、フルーツやジュレ、お菓子などが美しくトッピングされている。たとえばほうじ茶のパフェでは、メロン、小豆、あめ細工、白玉、ほうじ茶ジュレなどが使用されている。

今回試食したのはテイクアウト限定のシェイク3種。まずは最も味わいが繊細と予想される、ほうじ茶のシェイクから味見することにした。気温が30度近くある蒸し暑い日だったということもあり、まずはシェイクの部分をストローで味わってみる。ほうじ茶の苦みとさわやかな香りが広がって、スッキリと味わえた。

シェイクの中にはもちろん、細かく砕かれたウエハースも含まれているので、かすかに食感が感じられて面白い。次にクリスピーサンドを指でつまんでいただく。こちらは予想どおりのパリッとした歯応えと、やはり口いっぱいに広がるほうじ茶の香りが印象深い。

商品説明によると、ほうじ茶の初摘み茶葉をアイスクリームに用いているらしい。初摘み茶葉とは“その年の最初に生育した新芽を摘み取った茶葉のこと”で、二番茶や三番茶に比べてうま味が多く、渋みや苦みが少ないのだそうだ。

キャラメルクラシック、ベリーのシェイクについても、ハーゲンダッツのリッチさは生かしながら、スッキリとした味に仕上がっている。

すでに完成形のあるものをどうアレンジするか

「オリジナルスイーツの開発で難しかったのが、すでにウエハース+アイスクリームという形で完成形となっているものをさらにどうアレンジするか、ということでした。カップのアイスであれば、トッピングをプラスしたりとイメージがしやすかったのですが」(山城氏)

なお、トッピングしてあるクリスピーサンドは時間が経つとウエハースに水分がしみ込んで、手でつまめなくなってしまう。早いうちに食べてしまうのがおすすめだそうだ。

また、クリスピーサンドを使ったシェイクは自作も可能とのこと。好みの分量の牛乳などとともにミキサーでシェイクすればよい。バランスに苦労したという限定メニューと同じ味を目指すのは無理だとしても、甘さや濃さを自分好みにしたり、豆乳や氷を加えてみるなど、さまざまなアレンジが楽しめそうだ。

どの程度の集客を見込んでいるかについては、

「店舗は80席ですが、モントークもカフェとして通常営業しているなかでの展開ですので、ポップアップショップのみの客数を割り出すことができません。ただ、パフェは100食が上限ですが、テイクアウトのシェイクは材料を潤沢に用意しています。プロモーションも効率化しながら、できるだけ多くのお客様に味わっていただき、クリスピーサンドの魅力をより幅広いお客様に伝えたいと考えています」(山城氏)

今回のポップアップショップでしか味わうことができない「クリスピーサンド シェイク パフェ」は、3種類合わせて1日限定100食、開催期間は20日なので、全部で2000食ということになる。かなり狭き門と言えるかもしれない。その後入った情報によると、ショップオープン後初めての週末には、潤沢に用意されているはずのテイクアウトの商品さえ売り切れたというほどの人気ぶりだ。さらなるプレミアム感を伴って、スイーツ好きの注目を集めそうだ。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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