相鉄の新型車両は「西武、東武」直通に対応? ユニークな前面グリルは「機関車」がモチーフ

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そのほか、新型素子(SiC)を採用したVVVFインバータ装置と高効率主電動機の併用による消費電力の低減、密閉型主電動機や防音車輪による騒音の低減、急曲線の安定性を向上させた台車、イーサネットによる車両情報装置の導入など、最近の高性能車両に多く見られる技術を取り入れている。

事業計画に記載された開業時の運転計画は、JR線方面が朝ラッシュ時毎時4本、その他の時間帯は毎時2~3本、東急線方面は朝ラッシュ時毎時10~14本、その他時間帯は毎時4~6本を予定する。現段階では、認可されたJR線方面の直通先は新宿までとされている。ラッシュ時に1時間4本は首都圏の路線としては少なく感じるが、朝方の貨物線、まして横須賀線や湘南新宿ラインの状況からすると、実際はかなりタイトなダイヤになると言う。

これより先は憶測を交えるが、相鉄線内を運転可能なのは10両編成までで、トイレやグリーン車は設けないとの話からは、直通列車の姿は湘南新宿ラインというよりも埼京線がイメージされる。現状では新宿で折り返している埼京線電車と結び付くのだろうか。なお、東海道線とも線路は繋がっているので、相鉄側としては、いずれは東京方面とも直通運転を…との意向もある。

西武、東武にも乗り入れ?

東急線方面は本数が多い。東急は東横線の複々線という形で目黒線が日吉まで達しているので、それと結ぶこととなる。だが、渋谷のウェイトは言うまでもないため、ある程度は東横線に直通させる計画で進められている。

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ところで、都心直通がJR・東急あわせてラッシュ1時間に18本もの本数となると、相鉄線自体の横浜方面列車が気になるところ。こちらについては、一部に横浜~西谷間の区間運転を交えてダイヤが組まれるようである。

一方、東急両線と繋がるとなれば、目黒線はその先、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道や都営地下鉄三田線、東横線は東京メトロ副都心線からさらに西武池袋線や東武東上線と直通運転を行っている。相鉄はどこまで入ってゆくのかという関心は尽きない。

現時点における計画は東急線との直通運転となっているが、見学した20000系の運転台の保安装置切換スイッチには、西武と東武の表示もあった。直通可能な路線が多岐にわたるため、直通区間を延ばすたびに相手方の保安装置を追加してゆくのは対応が困難として、ソフトウェアの改修で済むような万能型の装置を搭載している。

鉄道ジャーナル編集部

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車両を中心とする伝統的な鉄道趣味の分野を基本にしながら、鉄道のシステム、輸送の実態、その将来像まで、幅広く目を向ける総合的な鉄道情報誌。創刊は1967年。

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