トヨタ「SAI」が売れなかった理由 HV専用の“小さな高級車”、挽回狙い大変身

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「SAI」新型モデルの内部

過去の“小さな高級車”は定着せず

トヨタは“小さな高級車”に、以前から挑んでいた。1998年~2007年に販売していた「プログレ」と、2001年に登場し、プログレと同様に2007年に販売を終えた「ブレビス」がそうだ。しかし、いずれの車名も次世代モデルへ引き継がれなかったことが示しているように、販売面ではトヨタが期待したような成果を残せなかった。“小さな高級車”はトヨタにとって鬼門なのである。

また、そもそもトヨタはレクサスという高級車ブランドを持ち、レクサスは全車種にHV仕様が設定されている。高級車ユーザーにとっては、高級ブランドに対する信頼感や親しみ、保有することへの優越感がある。トヨタにはレクサスがある一方で、トヨタブランドで新しい高級車を確立していくというのは、内なる矛盾でもあり、簡単ではない。大胆チェンジで浮上を狙うSAIだが、トヨタにとっての難しい問題が見え隠れしている。

(撮影:今井 康一)

武政 秀明
たけまさ ひであき / Hideaki Takemasa

1998年関西大学総合情報学部卒。国産大手自動車系ディーラーのセールスマン、新聞記者を経て、2005年東洋経済新報社に入社。2010年4月から東洋経済オンライン編集部。東洋経済オンライン副編集長を経て、2018年12月から東洋経済オンライン編集長。2020年5月、過去最高となる月間3億0457万PVを記録。2020年10月から2023年3月まで東洋経済オンライン編集部長。趣味はランニング。フルマラソンのベストタイムは2時間49分11秒(2012年勝田全国マラソン)。

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