日経平均は小反落、利益確定売りが優勢 「上昇に転じれば反騰力強くなる」の声も

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 8月16日、東京株式市場で日経平均は小幅に反落した。為替は1ドル110円台後半とやや円安に振れたものの、前日に大幅高となった反動で利益確定売りも目立ち、終日方向感のない値動きだった。写真は都内で2015年4月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 16日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に反落した。為替は1ドル110円台後半とやや円安に振れたものの、前日に大幅高となった反動で利益確定売りも目立ち、終日方向感のない値動きだった。日中値幅は57円にとどまった。好業績株や材料性のある銘柄の個別物色は見られたが、北朝鮮情勢への警戒感は払しょくできず、大引けにかけて上値が重くなった。東証1部の売買代金は1兆8757億円と低水準で、7月25日以来の2兆円割れとなった。

TOPIXも小幅に反落。セクター別ではその他金融、建設などの下落率が大きかった。半面、石油・石炭が上昇率のトップ。水産・農林、空運がこれに続いた。市場では「北朝鮮情勢から目が離せず、状況の変化を見守る局面だ。直近の東証空売り比率の高さや1万9000円以下のプット建玉の多さからみて、相場の下落に備えている投資家が多い。上昇に転じた場合は反騰力が強くなりそうだ」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、ドンキホーテホールディングス<7532.T>が反落した。同社は15日、2018年6月期の連結営業利益が前年比3.9%増の480億円になるとの見通しを発表したが、市場の期待には届かず、利益確定売りに押された。半面、極洋<1301.T>は続伸し、年初来高値を更新した。16日付の日本経済新聞朝刊は、極洋が11月から完全養殖したクロマグロの出荷を始めると報じた。外食チェーンや小売店などへ売り出すほか、輸出も視野に入れるという。収益寄与を期待する買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり1034銘柄に対し、値下がりが874銘柄、変わらずが115銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19729.28 -24.03

寄り付き    19750.55

安値/高値   19719.08─19776.86

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1616.00 -0.21

寄り付き     1616.03

安値/高値    1614.00─1619.47

 

東証出来高(万株) 143539

東証売買代金(億円) 18757.21

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