最新版!「首都圏の鉄道混雑率」ランキング おなじみのワースト5に「新顔」が登場

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2012年度に162%だった日暮里・舎人ライナーの混雑率は、ピーク時1時間当たりの輸送人員が5965人から7281人まで増えたため、2014年度には187%まで上昇。増発による輸送力増加で2015年度にはいったん183%に低下したものの、今回再び188%まで上がった。輸送力は2014年度と比べて約500人分増えたものの、輸送人員は1000人以上増えているためだ。

同線では今年5月にも平日朝ラッシュ時の運行本数を増やすダイヤ改正を実施。1時間当たり最大18本を運行しているが、「現状では予備車両も総動員でラッシュ輸送を行っており、今のところこれ以上本数を増やすのは難しい」(東京都交通局)という。

車両は今年1編成が増備され、5両編成が18本。交通局は、さらなる増備については車両基地の収容本数が最大限に達していることなどから難しく、車両の増結もホームの長さや基地のスペース上困難と説明する。また、駅での乗降に時間がかかっているため、増発すると逆に遅延が発生する懸念もあるという。

利用者数はすでに当初の予想を上回っており「特に、朝ラッシュの短時間に混雑がかなり集中している」という。交通局では混雑する時間帯の情報をwebサイトで公開しており、最も混むのは日暮里駅に7時50分~8時10分に着く列車だ。交通局の担当者は「ピークは短時間に集中しているので、少しでも分散乗車を」と呼びかける。

羽田アクセス路線の混雑率がアップ

このほか、都内とその周辺のJR・大手私鉄(北総鉄道・つくばエクスプレス・りんかい線を含む)・地下鉄(横浜市営地下鉄・東葉高速鉄道・埼玉高速鉄道・東葉高速鉄道を含む)・モノレール・新交通システムの計73路線・区間について2015年度のデータと比較したところ、混雑率が上昇したのは28路線、低下したのも28路線だった。

混雑率が上昇した路線のトップは、120%から131%に上がった都営地下鉄浅草線(本所吾妻橋→浅草間)と95%から106%に上がった東京モノレール(浜松町→天王洲アイル)。どちらも輸送力は変わっておらず、ピーク時1時間当たりの利用者数が東京モノレールは約1100人、都営浅草線は約2500人増えたことが混雑率の上昇につながった。

なぜ利用者が急に増えたのだろうか。交通局は「正直なところよくわからない」。一方、東京モノレールは「羽田空港の利用者増加に加え、沿線企業への通勤定期利用も伸びている」と話す。都営地下鉄浅草線も、京急線に乗り入れて羽田空港へのアクセスを担う路線。通勤・通学利用者に加え、外国人旅行者など空港への利用者が増えた可能性が考えられそうだ。

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