明治大学はかつてのバンカラなイメージから脱却したことが大学全体の人気アップとなって表れている。1997年当時、総志願者に占める女子の割合が21%だったが、2017年は35%にのぼった。早稲田大学(2位)とほぼ並び、慶應義塾大学(4位)の30%をも上回る。
早慶などよりハードルが低い難関大学というポジションも、その人気につながっているようだ。予備校関係者は「明治大学の人気が高いのは、最難関でなく自分も手が届くと考える受験生が多い、大学の立ち位置の影響が大きい」と分析する。
早稲田大学は3年連続の2位だが、よく並び称される私立最難関の慶應義塾大学とは、200ポイント以上の差がある。これは入試科目の違いによるところが大きい。早稲田大学がオーソドックスな3教科の私立大型なのに対し、慶應義塾大学は文系学部で国語の代わりに小論文を課すなど、一般的な私立大では必要ない対策を求められることが要因のようだ。
1位、2位と、3位以下は、ポイント差が大きく離れている。3位には2011年の7位からランクアップしてきている青山学院大学が入った。この間、文系学部が4年間青山キャンパス(東京都渋谷区)で学べるようになったキャンパスの再配置や、箱根駅伝の優勝効果などが考えられよう。
神戸大学の人気が上がった理由は入試科目?
5位の立教大学が前年4位から順位を1つ下げる一方、6位の法政大学は前年の10位からランクアップした。法政大学は今春、志願者が大幅に増え、人気大学が集中する首都圏の志願者数でトップとなっている。全国でも2位だ。こうした状況を鑑みると、今後、法政大学の順位がさらに上がる可能性は高い。
ランキング上位を首都圏の大学が占める中、近畿圏の大学で最上位となったのは、昨年の11位から7位に上がった神戸大学だ。私立大より国公立大が上位にくるのは、国公立大志向が強い近畿圏ならでは。京都大学(10位)や大阪大学(24位)といった、同圏内の難関国立大と比較すると入試のハードルが低い、神戸大学のポジションが人気獲得につながったのは、明治大学のケースと重なる。
また神戸大学の順位が上がったのは、今春から大阪大学が後期を廃止し、AOや推薦入試で選抜する”世界適塾入試”を導入した影響もありそう。予備校関係者は「大阪大学の一般入試が前期のみの一発勝負になったため、神戸大学の人気が上がった」と話す。ちなみに大阪大学は後期を廃止した影響もあり、前年の12位から24位に順位を下げた。
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