米スプリント、CATV大手2社と提携交渉 Tモバイルとの統合交渉を7月末まで棚上げ

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 6月26日、ソフトバンク傘下の米携帯電話大手スプリントは、ケーブルテレビ(CATV)大手のチャーター・コミュニケーションズとコムキャストの2社と、両社のワイヤレス通信サービスの拡充に向けた合意の可能性を探る独占交渉に入った。写真はスプリントのロゴ。米カリフォルニア州で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Mike Blake )

[26日 ロイター] - ソフトバンク<9984.T>傘下の米携帯電話大手スプリント<S.N>は、ケーブルテレビ(CATV)大手のチャーター・コミュニケーションズ<CHTR.O>とコムキャスト<CMCSA.O>の2社と、両社のワイヤレス通信サービスの拡充に向けた提携について交渉している。事情に詳しい複数の関係筋が26日、明らかにした。

同筋によると、スプリントはTモバイルUS<TMUS.O>との統合交渉を7月末まで棚上げし、2カ月にわたる2社との独占交渉に入った。

スプリントとの提携は、チャーターとコムキャストが先月発表したパートナーシップが基礎となる。チャーターとコムキャストは、ワイヤレス分野での提携には互いの同意が当面必要との取り決めを交わしている。

コムキャストは既に、自社の「Wi―Fi(ワイファイ)」ホットスポットや、米最大手の通信事業者ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ.N>の電波を利用したワイヤレスサービス計画を公表している。

関係筋によると、コムキャストとチャーターは現在、ベライゾンとコムキャストが締結したのと同様のネットワーク再販合意をより良い条件で結ぼうとしてスプリントと交渉している。関係筋の1人によると、コムキャストとスプリントの間で締結された従来のネットワーク再販合意は生かされたことがないという。

今回の提携交渉を最初に報じたウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、チャーターとコムキャストはまた、合意の一環としてスプリント株の取得についても予備的交渉を進めている。これにより、スプリントは自社ネットワークへの投資拡大が可能となる見通しだという。

関係筋の1人によると、少数の株式の取得については話し合われているものの、合意には盛り込まれない可能性がある。また、チャーターとコムキャストはスプリントの共同買収を検討する可能性もあるが、実現の可能性は低いという。

スプリント、コムキャスト、チャーターはいずれもコメントを拒否した。

関係筋によると、ネットワークを巡ってCATV2社と合意に至っても、スプリントがTモバイルとの統合合意を目指さないとは限らないという。関係筋は、スプリントは提携で市場の競争環境が厳しさを増すとみており、これはTモバイルとの統合を巡る反トラスト当局の懸念を和らげることにつながりそうだ、と付け加えた。

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