日経平均は3日続伸、外部環境良好でしっかり メキシコ壁関税問題で自動車株の一角は軟調
[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸。米ダウ<.DJI>が連日最高値を更新したことや外為市場での円安進行を好感し、買いが先行した。だが、指数は直近2日間で600円超上昇しており、戻り待ちの売りや利益確定売りに上値を抑えられた。後場には週末を控えポジション調整売りも膨らんだ。TOPIXも3日続伸。
米国株高や一時1ドル115円台前半に下落した円相場など、良好な外部環境を背景に買い優勢の展開となった。だが、連騰の反動から利益確定売りに押され、徐々に膠着(こうちゃく)感が強まった。後場に入ると週末前とあってポジション調整売りが散見され、上げ幅を縮めた。節目の1万9500円を回復することはなかった。
円相場の弱含みにも関わらず、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>など大手自動車株の一角が軟調に推移し、投資家心理を冷やした。トランプ米大統領がメキシコからの輸入品に、新たに20%の関税をかける案を検討していることが明らかとなったことが、売り材料となった。
自動車株に関し、市場からは「各社は長い目で見た対策を打ってくるに違いない。だが、自動車セクターは(今日は)全面安にはなっておらず、投資家は状況の見極めが必要だと判断している」(東洋証券ストラテジストの檜和田浩昭氏)との見方が出ていた。
個別銘柄では、カゴメ<2811.T>が大幅続伸。26日に発表した2016年12月期業績予想と配当予想の上方修正を好感した。連結営業利益は92億円から109億円に、年間配当は従来予想の22円から24円50銭に上方修正した。
半面、アドバンテスト<6857.T>が反落。同社は26日、2017年3月期(国際会計基準)の連結営業利益予想を、従来の145億円から160億円(前年比27.0%増)に上方修正したと発表した。年間配当予想も1株22円から23円(前年実績20円)に増額した。だが、業績に対する期待から発表前に株高が進んでいたこともあり、利益確定売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり1003銘柄に対し、値下がりが857銘柄、変わらずが141銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19467.4 +65.01
寄り付き 19453.51
安値/高値 19404.13─19486.68
TOPIX<.TOPX>
終値 1549.25 +4.24
寄り付き 1551.58
安値/高値 1545.45─1553.28
東証出来高(万株) 194716
東証売買代金(億円) 24304.18
(辻茉莉花)
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