日経平均は3日続伸、終値の年初来高値更新 米株高好感、海外投資家の買い越し基調続く
[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸。前日の米国株高を好感した買いが先行した後は利益確定売りに押されたものの、11月の中国貿易統計が良好な内容となったことなどを背景に投資家のリスク許容度が高まり、後場に上げ幅を拡大した。高値引けとなり、終値ベースでは12月1日に付けた年初来高値を更新した。
ドル/円は113円台で円高方向に振れる場面があったものの、日本株は利益確定売りをこなしながら、堅調な値動きを続けた。先高期待が根強い中、「海外投資家の買い越し基調が続いている」(大手証券トレーダー)との声もあった。
中国貿易統計が無難通過となる中、指数は引けにかけて強含みで推移した。前日にトランプ米次期大統領と孫正義社長との会談が材料視されたソフトバンクグループ<9984.T>が連日の大幅高。一時7%を超す上昇となり、1銘柄で日経平均終値を約47円押し上げた。金融セクターもしっかり。一方、トランプ氏が薬価を引き下げる考えをタイム誌のインタビューで示したことを手掛かりに、医薬品株が軟調だった。
欧州中央銀行(ECB)理事会を控えながらも、東証1部売買代金は3兆円を超える水準に膨らんだ。「予想以上にダウが値上がりし、トランプラリーの年末に向けての継続性が意識された。イタリアの銀行株の上昇も投資家の不安心理を後退させている」(丸三証券・投資情報部長の牛尾貴氏)との声が聞かれた。
個別銘柄では東京電力ホールディングス<9501.T>がストップ高。福島第1原発の損害賠償や除染費用に充てる目的で、東京電力に貸し付ける資金確保のために用意している交付国債枠を政府が現在の9兆円から14兆円に拡大する方針を固めたと伝わった。財務面での懸念が後退したと受け止めた買いが集まった。
半面、ピーシーデポコーポレーション<7618.T>がさえない。7日発表した11月度の全店売上高は前年比17.7%減となった。同社をめぐっては高齢者に対する高額なサポート契約に対する批判がインターネットを中心に拡大。低調な業況が継続していることを嫌気した売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり1414銘柄に対し、値下がりが485銘柄、変わらずが93銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 18765.47 +268.78
寄り付き 18674.19
安値/高値 18614.01─18765.47
TOPIX<.TOPX>
終値 1512.69+22.07
寄り付き 1505.34
安値/高値 1500.25─1512.69
東証出来高(万株) 281860
東証売買代金(億円) 33930.4
(長田善行)
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