OPEC減産合意、サウジアラビア軟化のワケ 盟主サウジが敵視するイランへの態度を軟化
[アルジェ 28日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は28日、2008年以来初めて石油生産量を減らすことで合意した。主要産油国が足並みをそろえるまで減産は行なわない立場を堅持してきたサウジアラビアが態度を軟化させたとみられる。
イランのザンギャネ石油相は「OPECはきょう例外的な決定をした。2年半をかけて、OPECは市場管理で合意に達した」と語った。
同相を含む複数のOPEC加盟国閣僚は、原油生産を日量3250万─3300万バレル近辺に削減する計画を明らかにした。OPECによると、現在の推定生産量は日量3324万バレル。
ザンギャネ石油相は「日量70万バレル程度の減産決定をした」と述べた。
加盟各国の具体的な生産量は11月の次回総会で合意を目指す。ロシアなどのOEPC非加盟国に対しても、協調減産を呼びかける。
減産合意が明らかになると、原油先物相場<LCOc1>は5%超上昇した。ただ市場関係者の間では、合意の詳細を見極めたいとのムードが広がっている。
サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は前日、イラン、リビア、ナイジェリアは近年で最高水準の生産量を認められるべきだとし、年内の増産凍結合意はあり得るとの考えを示していた。
サウジはこれまで、主要産油国が足並みをそろえるまで減産は行なわない方針を示してきたが、原油価格が低迷するなか、方針転換したとみられる。
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