NEC、アジアの小売業に照準 マレーシアにサポート拠点を設置へ

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講習を受けた現法の社員は、さらに各地の現法に派遣され、技術を伝えていく流れだ。「小売業のソリューションは現地化が必須。なるべく現地だけでやっていけるような仕組みにしたい」(執行役員常務の木下学氏)。当面はタイやインドネシア、マレーシアが重点地域になるという。

「国内しか対応できなければ国内のシェアを落とす」

「多くの企業が海外展開を進める中、国内しか対応できないとなれば、国内のシェアを落とす結果になりかねない。海外事業の強化が、国内のシェア獲得につながる」。木下氏は言う。東南アジアで多店舗展開する会社は財閥系グループが多く、システム構築もグループ内の会社が担うケースが多い。だが、会社の規模が拡大するにつれ、自社だけでなくアウトソーシングも必要になってくる。NECはこうした需要を狙っていくようだ。

現在、NECの小売業向けビジネスは、アジア・太平洋地域で25億円程度にすぎないが、2017年度に200億円レベルに引き上げるのが目標だ。また、グローバル全体では1000億円(現在200億円)規模を目指す。これまで、富士通などと比べて海外需要の開拓が後れていると指摘されてきた同社だが、得意の流通向けでグローバル展開を推し進める。    
 

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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