富士通、半導体リストラで5000人削減 パナソニックとシステムLSI統合へ

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会見を終え記者団の質問に答える富士通の山本正已社長

富士通は同日、今13年3月期の連結業績が950億円の最終赤字になる見通しも発表した。半導体事業の構造改革に伴う費用など、合計1700億円もの特別損失を計上することで、大幅な赤字に沈む。従来予想は250億円の最終黒字としていた。

第3四半期(12年4~12月累計)決算は、売上高が前年同期比1.6%減の3兆1200億円、営業利益は同65%減の35億円と減収減益。国内のシステム構築関連は堅調だが、パソコン、電子部品は市況低迷で引き続き厳しい推移となった。それでも、円安やコスト削減などで社内の計画から若干下回った程度にとどめた。

期末配当は見送りへ

ただし、工場の譲渡損失や基盤系工場の減損損失。さらに欧州子会社の減損損失など合計871億円の特別損失を計上したことで、純損益は901億円の赤字となった。期末の配当予想は無配としている。

今期で大半の特別損失を計上し、来期は数十億円程度の特別損失にとどまる見通しだ。山本社長は、「2回目の下方修正となり大変申し訳ない。来年度以降は急激な収益改善を目指していく」などと話した。

(撮影:今 祥雄)

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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