ウォルマート流は通じず、西友がPB刷新 2ブランドを新たに投入

拡大
縮小

開発期間は3カ月~1年程度で、商品発売後も1.5~2年のサイクルで繰り返し試食テストを実施し、商品の改廃を行っていく。この仕組みは、ウォルマート社の子会社である英国アズダ社の手法を参考にしたという。

価格帯はNBよりも1~2割程度安いレンジを想定。具体的には、シーフードヌードル(72㌘)85円、ソース焼きそば(127㌘)85円、マヨネーズ(500㌘)178円、トマトケチャップ(500㌘)148円、チューハイ各種(350㍉㍑)88円、濃縮還元ジュース各種(1㍑)138円、など。

一方、「きほんのき」は、調味料など、消費者が購入時に価格を最重視する商品カテゴリーで発売されるもので、「お墨付き」以上に価格対応力を強化した商品。公表された商品は、みりんタイプ(1000㍉㍑)158円、料理酒(1000㍉㍑)158円、穀物酢(500㍉㍑)82円、日本酒(2000㍉㍑)698円、あげ玉(50㌘)95円。

12月までに「お墨付き」は101アイテム、「き」は22アイテムを投入し、2013年にはそれぞれ400アイテム、100アイテムに拡大する方針。年商額は非公表だが、新PB2種の2015年の売上高目標は2012年のグレートバリューの年商の3倍としている。

「グレートバリュー」は段階的に縮小

ちなみに、同社はNB、PB、そしてウォルマートの国際調達力を用いた直輸入商品を3本柱としているが、直近ではPBおよび直輸入商品の売上高比率は約20%で、うち4%が直輸入商品。逆算すれば、16%内外がPBの売上高比率になる。

今後は「グレートバリュー」は順次取り扱いを終了し、新PBに置き換わる見込み。ただ直輸入品や日用雑貨などについては、今後、検討の余地を残すものの「グレートバリュー」商品が引き続き販売されるという。

石川 正樹 東洋経済 記者

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いしかわ まさき / Masaki Ishikawa

『会社四季報』元編集長。2023年より週刊東洋経済編集部。

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