「ダメな自分」という呪縛から抜け出す思考法
「どうなりたいか」ではなく「どう在りたいか」

ダメな自分という呪縛から抜け出すシンプルな思考法とは?(写真:fizkes/iStock)
「思い描いていた自分と違う」「自分と他人を比べて苦しくなる」……そういった悩みの原因の大半は、自分の外側ではなく、自分の内側にあります。心の中で迷子になっている本当の気持ち(=未処理の感情)が引き起こしているのです。等身大の自分を受け入れて、ラクに生きたいと思いませんか?
2万人を超える女性のサポートの経験から認知行動療法をベースとした「4nessコーピング」を開発した、日本心理学会 認定心理士の城ノ石ゆかりさんによる連載「そろそろ『わたし』でいきていく」。エンターテイメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けします。
やりたいことも、なりたい自分もわからない…
「自分のために生きればいい」とか、「やりたいことをやればいい」といわれても、戸惑うことはよくよく承知しています。なぜなら私も、多くの時間をその戸惑いに費やしたからです。
自分を見失った大学時代、私はいつもどこか不安定で、人に後れを取らないように、しかし大きくははみ出さないように日々をやりくりしていました。本当はヒザが震えているのに、決してかかとをつけないように爪先立ちで生きていたような、そんな自分が思い出されます。
自信を持つにはきっと、私が私として確固とした感覚を得て、何か大きなことをなさなければならないと信じ込んでいました。なぜなら生き方に迷ったとき、世間では「どうなりたいか」を明確にすることが、最も大事だとされていたからです。
一方で私は「それがわかれば苦労しない」とも薄々感じていました。
いまならわかります。わからなくて当然だったのです。「どうなりたいか」ではなく、「どう在りたいか」がまず大事でした。
私たちにもし万人共通の使命があるとすれば、「この自分で生まれてきたことを最大限に発揮すること」ではないでしょうか。それは人が自分らしく、自分なりのペースで成熟していくことだとも感じます。
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