不動産投資で儲けられない人が陥る3つの罠 空前のブームに潜む空室リスクを見落とすな

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手堅く儲けるはずが思いどおりにいかない典型例を紹介します(写真:freeangle / PIXTA)

サラリーマンの間で不動産投資がブームとなってから数年が経ちました。融資も徐々に厳しくなり始め、物件価格高騰のピークは過ぎたと言われますが、まだまだ盛り上がりを感じます。

関連書籍もたくさん発売され、「中古のRC造マンション、築古の木造アパート、かなり古い戸建物件といった高利回りの物件を購入する」「都市部の狭小マンションに投資する」など、“小資金で始められ、大きく儲かる”ことをうたった、さまざまなノウハウを解説した本がたくさん書店に並んでいます。

しかし、拙著『高家賃でも空室ゼロ! これからの不動産投資は地方の新築デザイナーズアパートが狙い目です』でも詳しく解説しているように、どのような方法にもメリットがあれば、デメリットも存在するのが現実です。儲かるはずの不動産投資がうまくいかず、後には空室が埋まらない古い物件と借金だけが残った……という人たちも、少なからずいらっしゃいます。

どんな不動産投資が失敗しやすいのか。典型的な3パターンを紹介しましょう。

(1)不動産会社や建築会社の言いなりになってしまう

営業マンのセールストークを鵜呑みにしない

まず不動産会社や建築会社から提案された事業計画を鵜呑みにしてしまうパターンです。特に、たくさん土地を所有する地主系大家さんには、そういったケースが非常に多く見られます。

広い土地を所有していると、さまざまな建築会社やハウスメーカーが「アパートを建設しませんか?」と提案してきます。そういった不動産会社やハウスメーカーの営業マンのセールストークは、非常にたくみです。アパート経営のことを知らないおじいちゃんやおばあちゃんならば、思わず「うん」と言ってしまうのも無理ありません。

特に高齢者は、「孫のため、子どものために」という言葉に弱いので、「財産をお孫さんの代まで残してあげましょう」などの口説き文句に思わず判子を押してしまうのです。だから、「アパートを建てたら相続対策になりますよ」というのは、営業マンの決まり文句になっています。

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