丸の内に高級チョコ店がここまで集まる理由

名だたるブランドに選ばれる街の魅力とは

「ジャン=ポール・エヴァン」は手土産需要にこたえる商品が揃う

「石畳を配しているなど、街としてパリに近いんですよ。日本では他にここを越えるところがありません」。パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 丸の内店でそう話すのは、パティシエの青木定治さんだ。パリに本店を構えるブランドの日本初出店の場を2005年にこの地に選んだ。

理由は、第一に景観の良さだったという。「外観も表のファサードも、センスよく管理されています。丸の内はお願いされて出店する場所で僕たちは意見を言えます。例えば銀座だと急に店の隣にパチンコ屋さんとかできるリスクとかあるじゃないですか。それがないのがいいんです。それからここは天井が高いのもいいですね。僕、天井高いの好きなんですよ」

青木定治氏はフランスで実力を高く評価されているショコラティエ。2005年丸の内に日本初店舗をオープン、今年で10周年を迎えた

三菱地所が1998年に「丸の内再構築」を表明し、丸ビルが竣工したのは2002年。それ以降丸の内エリアは、日本を代表するビジネスセンターとして整備が行われ、平行してブランドショップや美術館などの文化施設が次々とオープン。三菱地所は「オープン」「ネットワーク」「インタラクティブ」をキーワードに継続的に街作りを進め、丸の内はビジネスパーソンのみならず、多様な人々が集まる街へと変化をとげている。

例えば、青木定治さんが好きだと言う「高い天井」。これには理由がある。1998年から15年間にわたり三菱地所で丸の内の店舗営業担当をしてきた綿引浩之さんはこう教えてくれた。「丸の内のビルの1階は天井を高く作ります。銀行が入ってもいいし、大会社の本社のロビーエントランスにもふさわしい、格調高い作りにし、ビルの品格を重んじます」。

また、丸の内がパリに似ていると言われる理由はこうだ。「丸の内は、明治時代、街を作るにあたり、三菱の視察団がロンドン、パリなど大都市を訪れ、都市の景観論をもとに作られています。大正14年からの第二期の建て替え、そしてその後も建て替えをするたびに、その時代のパリやニューヨークといった都市を見ています。ベースは海外の街にあるのです」(綿引さん)

感度の高いビジネスマンによる手土産需要

新丸ビル1階には、日本を代表するチョコレート専門店 ショコラティエ パレ ド オールがある。店内にはシャンデリアが煌めき、窓から外を眺めると、仲通りのイルミネーションが美しい。

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