スクエニは、タイトルのマルチ展開を進める スクウェア・エニックス北米子会社トップに聞く
--すでに大きな収益源となっているソーシャルゲームは展示していない。なぜか。
われわれの考えでは、先に述べた「Gameglobe」が、友達と一緒に遊べるという意味でソーシャルゲームだ。日本の場合、ほとんど携帯用がソーシャルゲームと定義されているが、そういった意味でのソーシャルゲームは展示していない。
日本の携帯電話向けのソーシャルゲームモデルを直接海外に移植するのは難しいだろう。言語のローカライズだけでなく、キャラクターの構成などゲーム性の最適化も必要になるからだ。
ソーシャルゲームに関しては、日本で作ったものを海外で販売するほか、海外で作ったものを海外で販売、さらには、海外で作ったものを日本で販売することも視野に入れている。決して海外の経営資源をソーシャルゲームに割かない、というわけではない。
--海外ではグリー、モバゲー以外のプラットフォームにも提供していくのか。
もちろんだ。できるだけ1つのIPをそれぞれのプラットフォームの特徴を利用して、多く配信していきたい。安く、早く、簡単に出すという点では、日本のグリー、モバゲーが優れているが、多くの人に楽しんでもらうという意味ではフェイスブックが優れているなど、各プラットフォームごとに特徴がある。とにかく売り上げのスケールを求めるなら、パッケージに限定するという選択肢もあるだろう。バランスが大事だ。
--今後はPCオンラインゲーム、モバイルゲーム、パッケージのウェイトはどうなるのか。
今は断然パッケージの割合が大きい。PCオンラインゲーム、モバイルゲームは種をまいている、という状況だ。ただ、ゲーム業界は“hit driven business”と言われる。映画会社と同じように当たるときは大きく、外れるときはゼロに近い。
全部の開発を同じようなものに集中すると非常に危ないため、PCオンラインゲーム、モバイルゲームの比率は高めていきたい。ここでも、英国、日本、北米3拠点の連携がカギを握る。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら