〈最大330億円が外部流出〉KDDI子会社で浮上した"巨額架空取引"の実態…200超の企業を抱える巨大通信グループで露呈した「ガバナンスの抜け穴」
24年度のビッグローブの連結売上高は約2300億円。そのうち、同事業は3分の1超に当たる約820億円を稼ぐ規模にまで成長していた。事業の重要性が高まっていることなどに鑑み、KDDIは25年10月までに、管理体制強化を図る観点から、社内監査役と内部監査部門が取引の妥当性についての調査を開始。その後、会計監査人の指摘を踏まえて、外部の公認会計士も交える形で調査体制を強化した。

問題が明らかとなった広告代理事業は本来、広告主から広告代理店(以下、A社)が受託した案件をジー・プランやビッグローブが掲載代理店(同B社)に仲介し、広告がWEB媒体に掲載される、という流れが想定されていた。
しかし、事業リスクを懸念したKDDIが子会社側にB社への発注を抑えるように指示したところ、A社からの支払いが滞った。子会社社員の証言を踏まえて、今年1月に実際の広告主や成果物が存在しない循環取引があった疑いが強いと判断した。
一連のKDDIの調査で、B社が受託案件をさらに再委託しており、その相手が実はA社であると判明。つまり、A社→ジー・プラン→ビッグローブ→B社→A社……と資金が循環する構図だった。「(不正取引は)取扱高が順次増えることを前提とし、取引額は環流するたびに雪だるま式に増え、直近では月に数百億円の資金が流れていた」(松田社長)。
KDDIはビッグローブに兼務出向するジー・プランの社員2人が関わったとみており、現時点ではKDDI本体の経営陣や社員による架空取引への関与は確認されていないという。



















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