波紋を呼ぶ「探究学習の《大学教員に協力依頼》」、「学習指導要領・解説」に記載の"外部との連携"は必要か?博士号を持つ高校教員が今思うこと
企業では新入社員に対してメール作成の研修を行うのだと思いますが、高校生にやり取りさせる場合には同様の指導が必要になります。あるいは、本校のように教員が仲介するといった体制が必要でしょう。
ちなみに、学習指導要領・解説には、外部とのやり取りに関するマナーの記載はありませんが、一部の教科書会社から発行されている「総合的な探究の時間」の副教材には、メール作成のマナーに関する記載があります。
そもそも、以下のような依頼内容の問題も多くありそうです。
・質問内容が漠然としていて回答が難しい。
・対応に莫大な労力がかかる。期限までの期間が短すぎる。
おそらくこうした事態を想定しているのでしょう。学習指導要領・解説では、以下のような記載があります。
「大学教員の本業」は高校生への指導ではない
大学教員とはいえ、その分野のどんなことでも詳しいわけではありません。私も「生命科学」の博士号を保有していますが、「生命科学」と一口に言っても、その中にはさまざまな分野があります。自分で研究してきた遺伝子や細胞に関する分野はともかく、「生態系」のようなフィールドワークの分野は詳しくありません。
よって、「その大学教員の専門分野は問い合わせたい内容にマッチしているのか」「『どういう研究をすればよいですか』などと丸投げにならないように、質問内容は具体的に絞り込んでおく」ことを高校生と高校教員との間で十分に詰めておく必要があります。
また、とくに大学教員は高校生への指導を行うことは本業ではありません。大学の学生は、大学教員から指導を受けるために学費を支払ってその大学に在籍しているわけですが、そうではない高校生からの依頼で過大な負担がかかることは好ましくありません。
大学の広報や高大連携を取り扱う部署を通して依頼を行えば、過大な依頼にならないように大学側が調整してくれることもあるかもしれません。


















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