【多様化するニーズにあわせてミニベロスタイルを投入】ヤマハの電動アシスト自転車「パス クレイグ アリー」を新たに投入する狙い
そんなミニベロのスタイルをヤマハが採用した理由について、同社によれば、「電動アシスト自転車の市場拡大に伴い、小径モデルの売り上げも大幅に伸長しているため」としている。
ヤマハの調査によれば、電動アシスト自転車の国内出荷台数は、2014年の約47.5万台から2024年には約73万台と、10年間で約1.6倍となっている。なかでも、小径モデルは、同じく同社が調査したカテゴリー別構成比率によれば、2015年では全体の約3%だったのに対し、2024年には全体の10%を占めるまでに成長していると説明する。
また、主な購入者は、東京など都市部のマンションやアパートといった集合住宅に住むユーザー層。狭い駐輪場でも保管がしやすいなど、前述したミニベロのメリット、そして都会にマッチするおしゃれなデザインなどが支持を受けている要因だという。
パス クレイグ アリーのコンセプトやメインターゲット
新型のPAS CRAIG ALLEYは、そうした現代のトレンドであるミニベロのテイストを採り入れたモデルだ。ヤマハの開発者によれば、とくに、同社PASシリーズの場合、購入者の約7割が初めて電動アシスト自転車を手にするユーザーだという。そのため、今回の新型は、自転車から乗り換えるエントリーユーザーでも違和感のない、一般的なミニベロらしいデザインや乗り味などにこだわって開発したそうだ。
より具体的な特徴は、まず、車体には細身のスチールパイプを用いたダイヤモンドフレームを採用し、スポーティさと一般的な自転車らしいスタイルを表現。通常の電動アシスト自転車は、バッテリーを搭載するために、きれいな水平基調のダイヤモンドフレームにはなりにくいという。
とくに、シートから後輪に向かって伸びるシートステー部は、バッテリーとの干渉を避けるため、湾曲させることが多い。一方、PAS CRAIG ALLEYでは、フレーム構造の工夫で車体後方へストレートに伸びるシートステーを採用。ドライブユニットも車体に吊り下げるハンガー部の改良で、ペダルのクランク内に収まるようなデザインを実現する。
これらにより、前述したメインユーザー、電動アシスト自転車の新規購入者でも違和感のない「普通の自転車」的なスタイルに貢献する。



















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