【ヤマハの次世代バイク電動化は全方位戦略がカギ】2輪の世界でBEVもHEVもPHEVも、すべての選択肢を残す必要性

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まさに、バイクの楽しさと環境性能を高次元で両立しているのがこのモデル。ほか2モデルと同様、こちらも実用化の時期などは未発表だが、市販化が実現すれば、どんなモデルに仕上がるのかが気になるところだ。

開発の目的

展示された3台のフロントフェイス
展示された3台のフロントフェイス(写真:筆者撮影)

以上、ヤマハが開発中の次世代バイク3モデルの概要だ。同社が、こうしたさまざまなパワートレインを研究している背景には、マルチパスウェイという考え方を採っていることが挙げられる。これは、トヨタなども推奨しているもので、市場や地域のエネルギー事情、またバイクやクルマの使われ方などに応じてBEVやPHEV、HEVなど多様な選択肢を用意するというものだ。

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ヤマハの開発者によれば、次世代バイクの主流がどんなタイプになるのかは「まだまだ読めない」こともあり、現時点では「どんなパワートレインなのか、さまざまな検証を行っている段階」だという。しかも、4輪車と違い、2輪車はユーザーが楽しみのために乗る「ファン領域」も大きい。実用性より趣味性のウエイトが高いモデルが多いのだ。そのため、パワートレインなどの味付けなどは、より難しくなるという。

たしかに、商用バイクを除く多くの乗用モデルは、オンロードからオフロード、ツーリングからサーキット走行まで、多様な趣味のニーズに対応させるため、スタイルや装備、排気量などもかなり幅広くなっている。燃費がよく、エコなだけではダメ。まさに、「楽しくなければバイクじゃない」といった世界なのだ。そんななかで、ヤマハが、近い将来、どのような電動車のラインナップを揃えてくるのかも注目だ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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