2026年の日本株は「生成AI相場」から日本に有利な「フィジカルAI相場」へと発展、日経平均は5万9000円を達成する

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ファナックの新技術発表記者会見。日本株は「フィジカルAI相場」へ発展しそうだ(撮影:梅谷秀司)

まずは直近の相場を振り返ろう。もっとも重要だったのは先週(1~5日)の中の、4日の値動きだ。この日の日経平均株価は、3日のアメリカでAI半導体株が軟調だったにもかかわらず、予想外の展開で前日比1163円(2.33%)高の5万1028円42銭と、一気に25日移動平均線を抜いて、1.53%の上方乖離となった。この動きが2026年の動きを考えるうえで、大きなヒントになる。

4日の日経平均が1163円の意外高となった3つの理由

この日の上昇理由は、①直前までの急落で売られすぎ感が強まったこと、②日銀利上げ観測の織り込みが一服したこと、③円安基調の持続が輸出株を支えたことで、買いが買いを呼ぶアルゴリズムの連鎖反応が起きたため、と説明できる。

① においては、10月末の最高値5万2411円から4万8537円まで下げた11月相場の中で、空売り比率は30%台から40%台へとシフトしていた。

空売り比率とは市場全体の売り注文に占める信用売り(空売り)注文の割合で、1600円安だった11月18日は43.5%、1198円安だった21日の前日は41.8%、12月2日は40.5%となっていた。

上昇した3日(561円高)・4日(1163円高)は両日とも38%台で、売り方の買い戻しが見られた。ただ、通常は30%と言われる空売り比率から見ると、まだガス抜きは済んでいない。需給の地殻変動が、相場を新たなステージへと押し上げるだろう。

② も③も、当然といえば当然のことだが、ここでもう1つ重要なことは、銀行株を中心に内需株が買われ(メガバンクを一貫推奨して来た筆者としては愉快なことだが)、さらに「機械株」にも資金が広がったことだ。金利環境や政策期待に加え、AIや防衛・インフラ関連のテーマが機械株に新しい資金を呼び込んだ可能性がある。これは、2026年相場の大きなヒントだ。

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