人気急上昇、鉄道YouTuber「しおねる」とは何者? 女優の夢あきらめ、ネットの世界に転身して大成功

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鉄道旅の動画を撮り始めたころは、駅など人目にさらされる環境での撮影に勇気が必要で、また「どのシーンを残せばいいか」がわからず、とにかく大量に撮影しては編集に手間取っていたという。それでも経験を重ねるうちに「必要なシーン」や「伝わるアングル」がつかめるようになり、いまでは効率的に編集を進められるようになった。

しおねるさんの動画づくりの特徴は「鉄道マニアではない視点」だ。専門的な解説よりも、旅好きや鉄道好きの人の両方が楽しめ、初めて見る人でも同じ旅を体験できるよう工夫している。「視聴者さんからのコメントで学ぶことも多く、教えていただいた情報が動画のテーマになることもある。視聴者さんと一緒にチャンネルを作っているような感覚だ」と話す。

動画のネタ探しはインターネットや書籍を通じて行い、季節に合わせた車両や路線を選ぶことも大切にしている。撮影は1〜2日、編集にはおおむね1週間を要するが、速報性が求められる場合は短期間で仕上げることもある。

休む間もなく新たなテーマを追求

しおねるさんが印象的なエピソードとして挙げてくれたのは2025年8月、広島電鉄の路面電車が広島駅2階に乗り入れる「駅前大橋ルート」を開業したときのことだ。開業前日は、開業に伴い廃止される旧ルートの様子だけでなく、最終列車の運行終了後の信号設備の撤去作業などを午前1時過ぎまで粘り強く撮影。その後ホテルに戻ると仮眠もほとんど取らず編集に没頭し、朝5時半から始まる開業セレモニーに間に合わせるよう再び現場へ。午前中いっぱい新ルートの様子を追いかけ、午後から再びホテルで編集に取り掛かり、日付が変わる直前に動画を公開した。

さらに驚くべきは、その翌朝にはJR西日本の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」に乗車して撮影を行ったことだ。休む間もなく新たなテーマを追いかける行動力こそ、彼女のすごさを物語っている。

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