むしろ、共通テストで一定のスコアを取れるかどうかは、『日本語で論理的に文章を読めるか』『基礎的な数学的思考があるか』を見るフィルターとしても機能します。英語ができて、海外での経験も豊富だけれど、日本語での基礎学力がまったくない、という状態だと、日本で学ぶうえでやはり困る場面も出てきますからね」
「英語さえできれば受かる」学部なのか?
ーーーなるほど。ネットでは「帰国子女が有利なだけの、英語さえできればいい入試なのではないか」というような意見もありますが、どうでしょうか?
孫「自分の所感では、それはないんじゃないかと思います。Route Aであっても共通テスト+エッセイなので、ただ英語ができるだけでは共通テストの点数が取れませんよね。
Route Bも英語資格が必要ですが、例えばIBって、日本語と母国語が必要なんですよ。なので“帰国子女で英語ができるだけ”では絶対に合格できない入試として設計されていると思います。IBやAレベル、SATなどのスコアをきちんと取るには、かなり地道な学習が必要ですし、エッセイで問われるのは『きれいな英語』というよりも、『自分で問いを立てて考えてきたプロセス』です。
CoDのサイトでも、“多様な学術知をデザインによってつなぎ、未来の社会のあり方を構想し創り出す人材を育成する”と明言されていますが、これは『英語ができること』よりも、『社会の課題に対して自分なりの視点を持っていること』を重視します、という宣言でもあると思います」
ーーーそれは同様の理由で、富裕層に有利というわけでもなさそうですね。お金に余裕があって、海外留学をさせたりインターナショナルスクールに入れればそれでそのまま東大に入れる、というわけではなさそうな印象ですね。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら