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昼食は車内で15分で済ませ、夜は資格取得に没頭。若手銀行員が入行後に感じる「理想と現実」

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銀行員の1日は帰宅しても終わらない。そこからは資格勉強に励む。資格の有無は人事評価にも影響するからだ。ある地方銀行若手行員も「資格次第で人事での希望が通りやすくなる」と話し、メガバンクと地銀で同様の傾向があるようだ。「入行3年目までは資格で人事評価の9割が決まる」(三井住友銀行行員)と話す人もいる。

三井住友では資格ごとにポイントを設定し、各自の合計ポイントを同期の中で競わせることで資格取得を促す制度もあるという。

銀行員が取得する資格は「銀行業務検定」をはじめ、「日商簿記検定」や「FP(ファイナンシャルプランナー)技能検定」などさまざま。一部の資格には報奨金が設定されており、資格取得のインセンティブになっている。

ところが、取材を行った若手行員が口をそろえるのは「これらの資格が業務に役立つことはほとんどない」という現実だ。例えば「ITパスポート試験」については、資格を取得した本人ですら「報奨金が出るから受けたが、何のために取得するのかわからない」(みずほ銀行行員)と漏らす始末。

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