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〈書評〉『サイエンス・オブ・サイエンス』『人はなぜ結婚するのか』『「イスラエル人」の世界観』

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ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『サイエンス・オブ・サイエンス』

・『人はなぜ結婚するのか 性愛・親子の変遷からパートナーシップまで』

・『「イスラエル人」の世界観』

『サイエンス・オブ・サイエンス』ダシュン・ワン、アルベルト-ラースロー・バラバーシ 著
『サイエンス・オブ・サイエンス』ダシュン・ワン、アルベルト-ラースロー・バラバーシ 著/三浦崇寛、松井 暉、浅谷公威、坂田一郎、神楽坂やちま 監訳/SciSci翻訳委員会 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・神戸大学教授 砂原庸介

快適な現代社会は科学抜きには回らない。人類の際立った進歩を支えてきたのは科学であり、そこから生み出されてきた知識であった。では科学を発展させ科学的な知識を蓄積していくために重要な要素は何だろうか。

その問いに本書は科学的な方法論で取り組んでいく。主な関心の対象は、頻繁に引用される論文が誰によってどのように生産されるか、ということだ。論文が多く引用されるのは、科学者コミュニティーで重要な研究と見なされ、後に続く研究者の知識生産に影響を与えることを意味する。インパクトの大きい論文には、その知見だけでなく生産過程から学ぶこともあるのだ。

何が「トップ論文」を生み出すか 共通する成功の秘訣を探る

東洋経済オンラインの愛読者に読んでほしい本を一気に紹介。【土曜日更新】

影響力のある研究、優れた研究を量産する研究者を見つけられたら、そこに資源を投下して科学のさらなる発展を生むことにつなげられる。重要な論文の生産が行われる方法を一般化できれば、多くの研究者がそれを学んで生産性を高めることも期待できる。

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